山形県で活躍する弁護士や弁護士事務所の現状
1.山形県の弁護士数は99人で全国第42位
サクランボやぶどう、稲作などの農業や鋳物などの名産品などのほか、工業等も盛んな山形県。
山形県は人口が少ないため、弁護士や弁護士事務所への相談数も少なく、弁護士数も他の都道府県と比べ、少なくなっています。
山形県には「山形県弁護士会」が存在し、多くの弁護士が登録しています。
日本弁護士連合会では、全国の弁護士会に所属している弁護士の人数を公表しています。それによると、2017年11月1日現在で全国の弁護士数は38,843人。
そのうち、山形県は99人です。
これは全国第42位の数字で、日本の弁護士全体の約0.3%に相当します。
2.山形県弁護士会は、県民の様々な法律的な悩みに広く対応できる活動を推進
山形県にある弁護士会は山形県弁護士会です。
山形県弁護士会は山形市七日町に本部を置き、近くには山形地方裁判所や山形市役所、山形地方合同庁舎などがある、市の中心部に位置しています。
山形県弁護士会は法律相談センター運営委員会を中心として、各地に法律相談センターなどの各種相談窓口を設置し、県民のさまざまな法律的な悩みに広く対応できる体制を整えています。
また、そのほかにもさまざまな委員会活動を通して、社会生活の中で起きるトラブル解決の手助けとなる活動を推進し、多くの社会問題に真摯に取り組んでいます。
次に、女性の弁護士数に目を向けてみましょう。
全国の弁護士総数38,843人のうち、女性の数は7,172人で全体の約18.5%であるのに対し、山形県弁護士会は、弁護士数99人のうち女性の数は12人で約12.1%となっています。
女性が占める割合は全国平均よりも低い数値となっており、この数値は全国で39番目です。
ただし、平成29年度の山形県弁護士会副会長の1人が女性であることや、日本弁護士連合会が女性弁護士の参画を推し進めていることもあり、山形県弁護士会でも少しずつ女性弁護士の参画が進んでいくと思われます。
さて、弁護士費用についてはどうなっているのでしょうか。
弁護士費用は、実は全国的に定められた基準などはありません。
かつては、弁護士が受け取る報酬について、弁護士会で基準がありました。
しかし、今はなくなり、各弁護士事務所で報酬を定めています。
山形県の弁護士費用の相場は、一般的に全国に比べて低い金額といわれています。
山形県は東北地方に位置し、首都圏などの大都市圏から離れているため、物価自体も相対的に高くなく、また人口も少ないため、弁護士費用の相場が低くなっていると考えられます。ただし、案件によっては弁護士費用が高くなるものもあります。
3.山形県の刑事事件の件数は全国第35位
裁判所の司法統計では、刑事事件の件数・裁判数が裁判所別に出されています。
高等裁判所別では、平成28年度の刑事事件新受総数は10,211件でした。
高等裁判所は全国に8つあり、そのうち秋田県の事件を管轄する仙台高裁の刑事事件新受数は465件に上り、全ての高等裁判所の中で6位でした。
この数字は全体の約4.6%に相当します。
次に、地方裁判所では、平成28年度の全国刑事事件新受総数は270,955件でした。
地方裁判所は全国にあり、都道府県ごとの件数等がわかります。
山形県の事件を管轄する山形地方裁判所の刑事事件新受数は953件に上り、全ての地方裁判所の中で数が少なく第45位でした。
この数字は全体の約0.4%に相当します。
最後に簡易裁判所です。
簡易裁判所では、平成28年度の全国刑事事件新受総数は712,247件でした。
簡易裁判所は全国にあり、都道府県ごとの件数等がわかります。
山形県下には山形・新庄・米沢など7の簡易裁判所があります。
山形県の事件を管轄する簡易裁判所の刑事事件新受数は5,853件に上り、こちらは全ての簡易裁判所の中で第33位でした。
この数字は全体の約0.8%に相当します。
地方裁判所と簡易裁判所の合計で見ると、平成28年度の全国刑事事件新受総数は983,202件です。
対して、山形県の地方裁判所と簡易裁判所の刑事事件新受総数は6,806件で、この数字は全国第35位の数字で、全体の約0.7%に相当します。
では、刑事事件の割合と人口の割合を比べてみましょう。
総務省発表の平成28年10月現在の全国の人口は126,933千人で、このうち山形県は1,113千人で全国35位です。
この数字は全体の約0.8%に相当します。
山形県の地方裁判所と簡易裁判所の刑事事件の割合は、全体の約0.5%に相当し、人口比の約0.9%より低いということは、人口に比べて犯罪が起こる件数の割合が低いことを意味するといえるでしょう。
また、人口1千人あたりの刑事事件は、約6.1件。これは全国で13番目の低さです。
山形県は農業や特産物、工業等が盛んですが、大都市圏に比べると企業数は多くはありません。
しかし都市部と地方の格差は激しく、都市部を中心に裕福な層の割合が比較的多いことや、近年、海外からの観光客も増加傾向にあることなどから、今後、刑事事件が起こりやすくなっていく可能性は十分あるでしょう。
4.山形県の弁護士が受けた家事事件の件数は民事事件の件数より約600件多い
ここからは、山形県でどんな法律相談が多いのかを見ていきましょう。
弁護士への依頼には、大きく分けて民事事件と家事事件があります。
民事事件とは、一般市民の間でおこる争いに関する事件のことで、交通事故や金銭の貸し借りの問題などの事件が該当します。
家事事件とは、家族や親族間でおこる争いに関する事件で、相続をめぐる問題や離婚や養育費などの事件が該当します。
2016年版の弁護士白書では、都道府県の弁護士会別に新しく受けた件数や、弁護士1人に対する事件数などを公表しています。
山形県では民事事件を新しく受けた件数が474件、家事事件を新しく受けた件数が1,110件。
民事事件の数に比べて、家事事件の数が約600件上回る結果となりました。
全国の件数をみると、民事事件を新しく受けた件数が143,816件、家事事件を新しく受けた件数が140,830件とほとんど変わりません。
一方、山形県では家事事件は民事事件の倍以上の数になっています。
山形県で民事事件を新しく受けた件数の474件は全国で3番目に少なく、家事事件を新しく受けた件数の1,110件も全国第37位の数字であるため、全国でみるとどちらの事件も発生件数は少ない方に入ります。
弁護士1人に対する件数でみると、山形県では民事事件は弁護士1人に対して5.0件、家事事件については弁護士1人に対して11.7件。
民事事件は全国で33位にとどまっていますが、家事事件はなんと4位となっています。
山形県は他の都道府県と比べて事件の数も弁護士の数も少ないものの、弁護士は多くの家事事件を多く抱えているといえます。
5.山形県で弁護士や法律事務所をお探しですか?
見てきた通り、弁護士費用は全国で統一されておらず、各弁護士事務所の裁量にまかされています。
そのため、弁護士に法律相談や依頼をするときには、費用がどれぐらいかかるか確かめておく必要があります。
山形県では、民事事件から家事事件に至るまで数多くの問題が起こっています。それと同時に、山形県では99人の弁護士が在籍しており、いざ事件の当事者になった場合はどの弁護士に依頼するか迷うことも多いでしょう。
当サイトでは、山形県で起こるさまざまな問題に対する相談や依頼を受けてきた実績のある、また費用面についてもきちんと明示している弁護士のみを紹介しています。
山形県で弁護士に法律相談や依頼をしたいという方は、当サイトで紹介している弁護士にできるだけ早く相談してみてください。
きっと、あなたのお役に立てる弁護士が見つかります。