秋田県で活躍する弁護士や弁護士事務所の現状
1.秋田県の弁護士数は79人で全国第46位
農業や林業、観光業などのほか、秋田新幹線の開通により通信機器等の製造業も盛んな秋田県。
秋田県の人口は1,010千人。全国38位と少ないため、弁護士や弁護士事務所への相談数、弁護士数も他の都道府県と比べて少なくなっています。
秋田県には「秋田弁護士会」があり、県内で活動する弁護士が登録しています。
日本弁護士連合会では、全国の弁護士会に所属している弁護士の人数を公表しており、2017年11月1日現在で全国の弁護士数は38,843人。
そのうち、秋田県は79人です。
これは全国で2番目に少ない第46位の数字で、日本の弁護士全体の約0.2%に相当します。
2.秋田弁護士会は、県民により身近な法律の専門家となる活動を推進
秋田県にある弁護士会は秋田弁護士会です。
秋田弁護士会は秋田市山王に本部を置き、近くには仙台高等裁判所や秋田市役所、秋田合同庁舎、秋田県庁などがあり、秋田市の中心地域に位置します。
秋田弁護士会は法律相談のWEB予約や土曜日の法律相談、身近な法律問題を解決するラジオ番組を放送するなど、県民により身近な法律の専門家となる活動を行っています。
また、委員会活動など、社会生活の中で起きるトラブル解決の手助けとなる活動や、さまざまな社会問題に真摯に取り組んでいます。
次に、女性の弁護士数を見てみましょう。
全国の弁護士総数38,843人のうち、女性の数は7,172人で全体の約18.5%。
対する秋田弁護士会では、弁護士数79人のうち女性の数は11人で約13.9%となっています。
女性が占める割合は全国平均よりも低い数値となっており、全国で29番目です。
しかし、日本弁護士連合会では女性弁護士の参画を推し進めており、秋田県弁護士会でも、今後は女性弁護士の参画が進むことと思われます。
では、弁護士費用はどうなっているのでしょうか。
実は弁護士費用について、全国的に定められた基準などはありません。
かつて、弁護士が受け取る報酬について、弁護士会で基準がありました。
しかし、今はなくなり、弁護士事務所ごとで報酬を定めています。
秋田県の弁護士費用の相場は、一般的に全国に比べて低い金額といわれています。
秋田県は東北地方に位置し、首都圏など大都市圏から離れた地域にあるため、物価自体も相対的に高くなく、また人口も少ないため弁護士費用の相場が低くなっていると考えられます。
ただし、案件によっては弁護士費用も高くなるものもあります。
3.秋田県の刑事事件の件数は全国第45位
裁判所の司法統計では、刑事事件の件数・裁判数が裁判所別に統計が出ています。
高等裁判所別では、平成28年度の刑事事件新受総数は10,211件でした。
高等裁判所は全国に8つあり、そのうち秋田県の事件を管轄する仙台高裁の刑事事件新受数は465件に上り、全ての高等裁判所の中で6位でした。
この数字は全体の約4.6%に相当します。
次に、地方裁判所では、平成28年度の全国刑事事件新受総数は270,955件でした。
地方裁判所は全国にあり、都道府県ごとの件数等がわかります。
秋田県の事件を管轄する秋田地方裁判所の刑事事件新受数は1,359件に上り、全ての地方裁判所の中で第36位でした。
この数字は全体の約0.5%に相当します。
最後に簡易裁判所です。
簡易裁判所では、平成28年度の全国刑事事件新受総数は712,247件でした。
簡易裁判所は全国にあり、都道府県ごとの件数等がわかります。
秋田県下には秋田・男鹿・本荘など10の簡易裁判所があります。
秋田県の事件を管轄する簡易裁判所の刑事事件新受数は3,432件に上り、こちらは全ての簡易裁判所の中で数が少なく第46位でした。
この数字は全体の約0.5%に相当します。
地方裁判所と簡易裁判所の合計で見ると、平成28年度の全国刑事事件新受総数は983,202件です。
対して、秋田県の地方裁判所と簡易裁判所の刑事事件新受総数は4,791件となっていて、この数字は全国第45位の数字で、全体の約0.5%に相当します。
では、刑事事件の割合と人口の割合を比べてみましょう。
総務省発表の平成28年10月現在の全国の人口は126,933千人。
このうち秋田県は1,010千人で全国38位です。
この数字は全体の約0.8%に相当します。
秋田県の地方裁判所と簡易裁判所の刑事事件の割合は、全体の約0.5%に相当し、人口比の約0.8%より低いということは、人口に比べて犯罪が起こる件数の割合が低いことを意味するといえるでしょう。
また、人口1千人あたりの刑事事件は、約4.7件。これは全国で3番目の低い数字です。
秋田県の主な産業は農業や林業、観光、製造業等で、大都市圏に比べると県下にある企業数は多くはありません。
しかし、都市部とそれ以外の地域の格差が激しく、都市部には裕福な層の割合も比較的多いことや、近年、海外からの観光客も増加傾向にあることなどから、今後、刑事事件が起こりやすくなっていく可能性も少なくないでしょう。
4.秋田県の弁護士が受けた家事事件の件数は民事事件の件数の倍以上
ここからは、秋田県でどんな法律相談が多いのかを見ていきましょう。
弁護士への依頼には、大きく分けて民事事件と家事事件があります。
民事事件とは、一般市民の間でおこる争いに関する事件のことで、交通事故や金銭の貸し借りの問題などの事件が該当します。
家事事件とは、家族や親族間でおこる争いに関する事件で、相続をめぐる問題や離婚や養育費などの事件が該当します。
2016年版の弁護士白書では、都道府県の弁護士会別に新しく受けた件数や、弁護士1人に対する事件数などを公表しています。
まず、件数で比較すると、秋田県では民事事件を新しく受けた件数が435件、家事事件を新しく受けた件数が901件でした。
民事事件の数に比べて家事事件の数が500件ほど上回り、倍以上の数字になっています。
全国の件数をみると、民事事件を新しく受けた件数が143,816件、家事事件を新しく受けた件数が140,830件とほとんど変わらないことを考えると、秋田県では、家事事件の方が多く、家族や親族間でおこる争いに関する事件の割合が比較的高い傾向にあります。
ただし、秋田県で民事事件を新しく受けた件数の435件は全国で2番目に少ない数字で、家事事件を新しく受けた件数の901件も全国第41位の数字であるため、全国でみるとどちらの事件も起こりにくいといえます。
弁護士1人に対する件数でみると、秋田県では民事事件は弁護士1人に対して5.6件、家事事件については弁護士1人に対して11.7件となっており、民事事件が全国で25番目、家事事件はなんと4番目の数字となっています。
このことは、秋田県は他の都道府県と比べて事件の数も弁護士の数も少なく、弁護士は家事事件を主に取り扱っているといえます。
5.秋田県で弁護士や法律事務所をお探しですか?
見てきた通り、弁護士費用は全国で統一されておらず、各弁護士事務所の裁量にまかされています。
そのため、弁護士に法律相談や依頼をするときには、この弁護士に依頼するとどれぐらいの費用がかかるのか、情報収集をしなければなりません。
秋田県では、民事事件から家事事件に至るまで数多くの問題が起こっています。それと同時に、秋田県では79人の弁護士が在籍しており、いざ事件の当事者になった場合はどの弁護士に依頼するか迷うことも多いでしょう。
当サイトでは、秋田県で起こるさまざまな問題に対する相談や依頼を受けてきた実績のある、また費用面についてもきちんと明示している弁護士のみを紹介しています。
秋田県で弁護士に法律相談や依頼をしたいという方は、当サイトで紹介している弁護士にできるだけ早く相談してみてください。
きっと、あなたのお役に立てる弁護士が見つかります。