佐賀県で活躍する弁護士や弁護士事務所の現状
1.佐賀県の弁護士数は102人で全国第41位
日本海に面し、比較的暖かい気候で農業や漁業、陶磁器などの窯業で有名な佐賀県。
佐賀県は人口が少ないため、弁護士や弁護士事務所への相談数は少なく、弁護士数も少な目になっています。
佐賀県には「佐賀県弁護士会」が存在し、県下で活動する弁護士が登録しています。
日本弁護士連合会では、全国の弁護士会に所属している弁護士の人数を公表しています。
それによると、2017年11月1日現在で全国の弁護士数は38,843人。
そのうち、佐賀県は102人です。
これは全国で第41位の数字で、日本の弁護士全体の約0.3%を占めていることになります。
2.佐賀県弁護士会は、消費者被害の対策や子供の権利を守るための活動を推進
佐賀県にある弁護士会は佐賀県弁護士会です。
佐賀県弁護士会は佐賀市中の小路に本部を置く弁護士会です。
近くには佐賀地方裁判所だけでなく、佐賀警察本部や佐賀県庁があり、県の中枢が集まっています。
佐賀県弁護士会は消費者被害の問題に力を入れ、消費生活センターとの連携を深めたり、公演やフォーラムを行ったりとさまざまな活動を行っています。
また、子供の権利を守るために、少年当番弁護、少年付添人などの活動にも力を入れるなど、さまざまな社会問題に真摯に取り組んでいます。
女性の弁護士数を見ると、全国の弁護士総数38,843人のうち、女性の数は7,172人で全体の約18.5%であるのに対し、佐賀県弁護士会は、弁護士数102人のうち女性の数は13人で約12.8%となっており、女性が占める割合は全国平均よりも低い数値となっています。
日本弁護士連合会では女性弁護士の参画を推し進めていますが、佐賀県における女性弁護士の参画は進行の途上にあるといえるでしょう。
では、佐賀県の弁護士費用について見てみましょう。
実は弁護士費用について全国的に定められた基準などはありません。
昔は弁護士会で基準がありましたが、今はなくなり、弁護士事務所ごとに任されています。
佐賀県の弁護士費用の相場は、一般的に平均よりもやや高めの金額といわれています。
佐賀県は九州北部に位置し、福岡県に隣接しているため、福岡に働きにでている人も多いため、弁護士費用が九州地方で最も高い福岡県の傾向を引き継いでいると考えられます。
また、事件数は多くないものの、個人や企業を相手にした難しい案件や請求金額などが高い案件があること、物価が他の地方に比べると比較的高いことなどが、弁護士費用が平均よりもやや高めの金額となっている要因としてあげられます。
3.佐賀県の刑事事件の件数は全国第38位
裁判所の司法統計では、刑事事件の件数・裁判数が裁判所別に出されています。
高等裁判所の平成28年度刑事事件新受総数は10,211件でした。
高等裁判所は全国に8つあり、そのうち佐賀県の事件を管轄する福岡高裁の刑事事件新受数は1,101件に上り、全ての高等裁判所の中で3位でした。
この数字は全体の約10.8%に相当します。
次に、地方裁判所の平成28年度全国刑事事件新受総数は270,955件でした。
地方裁判所は全国にあり、都道府県ごとの件数等がわかります。
佐賀県の事件を管轄する佐賀地方裁判所の刑事事件新受数は1,059件に上り、全ての地方裁判所の中で5番目に少ない第43位でした。
この数字は全体の約0.4%に相当します。
最後に簡易裁判所です。
簡易裁判所では、平成28年度の全国刑事事件新受総数は712,247件でした。
簡易裁判所は全国にあり、都道府県ごとの件数等がわかります。
佐賀県下には佐賀・武雄・唐津など6の簡易裁判所があります。
佐賀県の事件を管轄する簡易裁判所の刑事事件新受数は5,088件に上り、こちらも全ての簡易裁判所の中で比較的数が少なく第37位でした。
この数字は全体の約0.7%に該当します。
地方裁判所と簡易裁判所の合計で見ると、平成28年度の全国刑事事件新受総数は983,202件です。
対して、佐賀県の地方裁判所と簡易裁判所の刑事事件新受総数は6,147件で、この数字は全国第38位の数字で、全体の約0.6%に該当します。
では、刑事事件の割合と人口の割合を比べてみましょう。
総務省発表の平成28年10月現在の全国の人口は126,933千人で、このうち佐賀県は828千人で全国6番目の低さの第42位です。
この数字は全体の約0.7%に該当します。
佐賀県の地方裁判所と簡易裁判所の刑事事件の割合は、全体の約0.6%に該当し、人口比の約0.7%と比べてほぼ同じ割合です。
このことは人口比率と刑事事件の割合は同程度で、数字的には低いことを意味するといえるでしょう。
ただし、人口1千人あたりの刑事事件は、約7.4件と高い数字なっていて、全国的にみると事件発生率は高いといえます。
佐賀県県下の企業数が少ないですが、隣接する福岡県には大手企業や中小企業が存在し、そこに多くの人が勤めています。
人口の少なさから刑事事件の件数は少ないですが、裕福な層の割合が比較的多いことや、近年海外からの観光客も増加傾向にあることなどから、他の都道府県に比べて刑事事件の発生率は比較的高いといえます。
4.佐賀県の弁護士が受けた家事事件の件数は民事事件の件数より200件ほど多い
ここからは、佐賀県でどんな法律相談が多いのかを見ていきましょう。
弁護士への依頼には、大きく分けて民事事件と家事事件があります。
民事事件とは、一般市民の間でおこる争いに関する事件のことで、交通事故や金銭の貸し借りの問題などの事件が該当します。
家事事件とは、家族や親族間でおこる争いに関する事件で、相続をめぐる問題や離婚や養育費などの事件が該当します。
2016年版の弁護士白書では、都道府県の弁護士会別に新しく受けた件数や、弁護士1人に対する事件数などを公表しています。
まず、件数で比較すると、佐賀県では民事事件を新しく受けた件数が651件、家事事件を新しく受けた件数が867件でした。
民事事件の数に比べて家事事件の数が200件ほど上回る結果となりました。
全国の件数をみると、民事事件を新しく受けた件数が143,816件、家事事件を新しく受けた件数が140,830件と割合がほとんど変わらないことを考えると、佐賀県では、民事事件に比べて家事事件の方が多く起きているといえます。
ただ、佐賀県で民事事件を新しく受けた件数である651件は全国第37位の数字で、家事事件を新しく受けた件数である867件も全国第41位の数字であるため、全国でみるとどちらの事件も起こりにくいといえます。
弁護士1人に対する件数でみると、佐賀県では民事事件は弁護士1人に対して5.4件、家事事件については弁護士1人に対して5.1件となっており、民事事件が全国で27番目、家事事件が43番目の数字となっています。
佐賀県は弁護士の数も民事・家事事件の数も全国的にみて少なく、弁護士1人が担当する家事事件の数も少ないのですが、民事事件の数は意外と多くなっています。
5.佐賀県で弁護士や法律事務所をお探しですか?
これまで見たように、全国で統一された弁護士費用の基準はなく、各弁護士事務所が決定しています。
そのため、弁護士に法律相談や依頼をするときには、費用のことを事前に調べておく必要があります。
佐賀県は民事事件・家事事件ともに件数自体は少ないですが、人口1千人あたりの刑事事件は多くなっています。
また、佐賀県の弁護士数は少ないとはいえ、弁護士会には100人超の弁護士が在籍しており、いざ事件の当事者になった場合はどの弁護士に依頼するか迷うことも多いでしょう。
当サイトでは、佐賀県下のさまざまな相談や依頼を受けてきた実績のある、また費用面についてもきちんと明示している弁護士のみを紹介しています。
佐賀県で弁護士に法律相談や依頼をしたいという方は、当サイトで紹介している弁護士にできるだけ早く相談してみてください。
きっと、あなたのお役に立ってくれるはずです。