交通事故でむちうちの症状や後遺障害が残った場合に知るべき7つのこと

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交通事故 むち打ち

「交通事故で追突されたことが原因で首に痛みが・・・」

このような症状は「むち打ち」と呼ばれていて、交通事故で被害に遭った方がよく出る症状です。

今回は、症状として出やすい「むち打ち」についてご説明いたします。

※この記事は2017年7月18日に加筆・修正しました

1.むちうちとは?

むち打ちとは?
「むち打ち」は正式な名称ではありません。
主に「外傷性頸部症候群」「頸部挫傷」と呼ばれています。

むち打ちは首の損傷のうちでも比較的軽いものの総称ということになります。

2.むちうちの後遺症が残ってしまう原因は?


交通事故の時、後方から衝突された際の強い衝撃が原因で首が前後左右に強く揺らされた場合に「首の筋肉・筋・神経」などに急激な負荷が与えられてしまうことが原因とされます。

後遺症の中でも「神経・脊髄」が傷ついた場合には、重度の後遺症が残る可能性が高いです。

3.むちうちの症状を種類別に解説


むちうちの症状としてよくあげられるのが「頭痛や吐き気、めまい、肩こりや背中の痛み」などです。

むちうちの場合は、レントゲンでも異常は確認できません。
ですので、医師に「特に異常は見受けられない」と言われてしまいます。

ですので、医師の言い分を真に受けず、自己症状をきちんと把握しましょう。
そこで、むちうちの種類によって症状が異なるので種類別に症状を解説します。

(1)頚椎捻挫型(けいついねんざがた)

むちうちの代表的な種類です。

「頚椎捻挫型」の症状は、首の捻挫により「首・肩・背中のコリ」などに痛みが発生します。

(2)バレー・ルー症状型

交通事故の衝撃で、首の自律神経を傷つけてしまった場合に起こります。

症状として、「めまい・耳鳴り・息苦しさ・頭痛・後頭部の痛み」などがあります。

主に、「頭痛・後頭部の痛み」が先の症状の場合はバレー・ルー症状型である可能性が高いです。

(3)神経根症状型(しんけいこんしょうじょうがた)

首の神経根(神経を支えている根本)が衝撃により負荷を受けた場合、身体機能の一部に「痺れ・力が入らない」などの症状が出ます。

(4)脊髄症状型(せきずいしょうじょうがた)

脊髄症状型、つまり「脊髄損傷」のことです。
むちうちの症状の中で、最も重症です。

衝撃により脊髄が損傷してしまい「脚部の痺れ・歩行障害・知覚障害」など、後に後遺障害として残ってしまうほどの重症です。

(5)脳脊髄液減少症(のうせきずいえきげんしょうしょう)

衝撃により脳髄駅が漏れ出してしまい「体全身の痛み・聴力や視力・味覚障害・倦怠感・自律神経症」などが症状として現れます。

4.むちうちの治療先と治療方法について


事故が原因でむちうちの症状に悩んでいて、お辛い方もいらっしゃるかと思います。
しかし、どんなにむちうちの症状が辛いからといって、自分でマッサージやストレッチをすることは非常に危険です。

むちうちの症状には、その種類ごとにあった治療方法がありますので、自分でマッサージやストレッチをすることで逆に症状が悪化してしまう可能性が非常に高いです。

ですので、自分で症状を緩和するためにマッサージやストレッチを行うのではなく、しっかりと医師の検査を受けましょう。

検査を受ける場所としては通常、「整形外科」が好ましいです。

整形外科は、むちうちの症状が出た場合に「検査・治療・リハビリ・治療後のアドバイス」といった症状回復に向かって一貫した流れがあるからです。

ですので、事故などでむちうちの症状が出た場合にはまずは整形外科で受診しましょう。

その他に、「整骨院・接骨院」や「鍼灸治療(しんきゅうちりょう)」といった治療先があります。

「整骨院・接骨院」に関しては、「肩・首の痛みやコリ」に効果が期待できます。
しかし、検査をろくに行わないで治療を行うのは非常に危険ですので十分に注意しましょう。

「鍼灸治療(しんきゅうちりょう)」とは、「鍼(はり)」治療のことです。
「肩・首の痛みやコリ」、「めまい・痺れ」などの症状にも効果が期待できます。

ですが、通常、交通事故の治療で「鍼灸治療」が認められるかどうかはわかりません。

ですので、「鍼灸治療」に通う場合は医師や相手方の保険会社に相談してから通うようにしましょう。

5.むちうちは完治する?

むち打ち 完治
一般的に、むち打ちは完治するといわれています。
ですが、下記のようなことが原因で症状が長引くことがあります。

例えば、

(1)肩こりの原因となる習慣がある。

むち打ちになると、肩や首回りの筋肉が凝りやすくなります。
ですので、根本的な生活習慣をよくしていかなければ一向に症状は良くならないでしょう。

(2)筋肉の衰えも原因。

ギブスを長期間着用していると、筋肉が衰えてしまい症状が悪化することがあります。
医師等の適切な指導の下、適度なストレッチを行うなどの工夫が必要なのです。

(3)筋肉だけでなく神経に異常が生じた場合。

中々治らないときは、神経の異常も疑うべきでしょう。

なお、治療が長期化すると相手方保険会社は「症状固定」、すなわちこれ以上治療しても改善の見込みが無くなったとして、治療費を負担しなくなることがあります。

6.交通事故でむちうちになってしまった際に、後遺障害等級認定を獲得する方法

むち打ち 後遺障害

(1)そもそも後遺障害って何?

交通事故でむち打ち等になると、急性的な痛みなどが治った後も症状が残ってしまうことがあります(上述した「症状固定」後も残る症状)。

そして、後遺症のうち、自動車損害賠償保障法(自賠法)施行令第2条並びに別表第1及び別表第2に定める等級に該当するものを、一般に「後遺障害」と言います。

(2)後遺障害等級の認定とは?

自賠責保険から保険金を受け取る時に必須です。

そして、この遺障害等級認とは、被害者又は加害者側の請求に基づき、加害者側自賠責保険会社の依頼によって、損害保険料率算出機構という組織が、被害者の症状固定時に残存した症状を自賠責法に定められた等級(1~14級)のいずれかに認定することです。

(3)むち打ちで後遺障害等級認定を受けるためには?

むち打ちだと、14級9号「局部に神経症状を残すもの」が認定されることが多いです(ひどい場合は、12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」と認定される可能性がある)。

※参考・後遺障害等級認定表

第14級
1号一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
2号三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
3号一耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
4号上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
5号下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
6号一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失つたもの
7号一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
8号一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
9号局部に神経症状を残すもの

「局部に神経症状を残すもの」とは、受傷時の状態や治療の経過などから連続性・一貫性が認められ説明可能な症状であり、単なる故意の誇張ではないと医学的に推定されるもののことです。

簡単に言えば、被害者本人に自覚症状があって、かつ被害者意識の誇張ではなく医学的にも説明がつく症状といったものです。

(4)後遺障害等級認定の獲得方法

後遺障害等級認定の申請には、

  • 事前認定
  • 被害者請求

という二種類の方法があります。

①事前認定とは

基本的に交通事故の場合、相手方の任意保険会社が担当者を選んで被害者へ対応を行います。
この担当者等を通じて、後遺障害等級の認定申請をします。

被害者としては、後遺障害診断書を渡すだけで済むため、手続が楽になります。

②被害者請求とは

他方、被害者が直接後遺障害等級認定の申請を自賠責保険会社へすることです。

この方法は、後遺障害等級認定に必要な書類を自分で揃える必要があります。
後遺障害等級が認定された段階で自賠責保険金の支払いを受けられるといった点で、事前認定にスピードに勝ります。

また、相手方の任意保険会社は必ずしも被害者にとって有利な書類のみを調査事務所に提出しているわけではありません。

ですので、自身が希望する後遺障害等級の認定を受けたいのであれば、被害者請求を行いましょう。

なお、後遺障害等級認定を得るための手続については、「交通事故に遭った際に後遺障害等級認定を受けるための全手順」に詳しく記載いたしましたので、是非参考にしてみてください。

7.交通事故に遭ってむちうちが残ってしまった場合に!慰謝料等を請求する全手順

むち打ち 慰謝料請求

(1)慰謝料の請求について

むち打ちについて、後遺障害等級14級が認定されれば14級に相当する慰謝料が支払われます。
慰謝料とは、後遺障害によって生じた精神的な損害に対する賠償のことです。

14級に認定後、まず加害者側の自賠責保険から慰謝料として32万円の支払いを受けとれます。

(2)逸失利益の請求について

また、むち打ちによって失った労働能力分の逸失利益(得られたはずの利益)を請求することができます。

14級に認定されると、5%の労働能力喪失が認定されて、労働能力喪失期間(5年以下とされることが多い)分の逸失利益が認められます。

例えば、年収が600万円であった場合、600万円×労働能力喪失率5%×5年のライプニッツ係数4.3295=129万8850円が、逸失利益となります。

(3)任意保険に加入していれば保険会社が示談交渉をしてくれる

自動車同士の事故で自身が任意保険に加入している場合には、完全な被害事故でなければ加入している任意保険会社が示談交渉をしてくれます。

他方、任意保険に加入していなかったり、歩行中に車に轢かれてしまったような場合には、保険会社に示談交渉を任せることはできません。

ですので、自分一人で加害者や加害者が加入している保険会社と示談の話し合いをする必要があります。
その場合は、弁護士への依頼も考慮に入れるといいでしょう。

交通事故における慰謝料請求については、「交通事故の慰謝料|相場や請求方法などまとめ」に詳しく記載いたしましたので、是非ご参考にしてください。

また、弊社では、交通事故に強い弁護士をご紹介していますので、是非ご活用ください。

まとめ

むち打ちについてご理解頂けましたでしょうか?
これをご参考にしていただいて、苦しい交通事故被害から抜け出して頂ければ幸いです。

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