交通事故の慰謝料請求を弁護士に依頼するか迷ったら知っておきたい5つのこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
Symbolbild KFZ Kosten

身近で最も起こりうる法律トラブルのひとつが「交通事故」。

ピーク時に比して大きく減ったとはいえ、昨年も4113名もの尊い人命が失われたそうだ。

そこで今回は、交通事故と慰謝料についてご説明いたします。

1.弁護士に依頼すると慰謝料の金額は上がる?交通事故の慰謝料の3つの基準について

(1)そもそも慰謝料とは?

慰謝料とは、不法行為全般に関して被った精神的損害に対する損害賠償金です。

(2)慰謝料には2種類ある

交通事故に巻き込まれた時には、下記2種類の賠償があります。

①入通院慰謝料

事故により、入院や通院を余儀なくされ精神的に苦痛を強いられた時に発生する賠償です。

②後遺症慰謝料

一方、事故による後遺症(例えば視力を失ってしまう等)が「後遺障害」と認定された場合に受けた精神的な苦痛に対する賠償です。

(3)交通事故の慰謝料の3つの基準について

慰謝料は、精神的な苦痛に対して支払われるものであって、同じ怪我や障害であっても精神的な苦痛は人それぞれなので、外面上での金額は決まっておりません。

ですが、案件ごとに金銭が違うのでは困るので、金銭を計算するために「計算式」があります。
下記の3つが「計算式」の分類です。

①自賠責基準

自賠責基準とは、法律上の強制保険である自賠責保険の支払基準です。

②任意保険基準

入院と通院によって計算されていますが、弁護士基準と比べると低い基準です。
各保険会社が使用しています。

③裁判基準

過去の判例を基に作られた計算式です。
もっとも慰謝料の支払い基準が高いです。

(4)金銭が最も高額なのが裁判基準

金銭は①→②→③に高額になります。

そして、慰謝料額の算定を保険会社に任せていても、③の裁判基準が用いられることはまずないです。
弁護士に依頼することで、最も賠償額の高い裁判基準が得られるのです。

2.慰謝料の計算方法は?

(1)計算方法

各計算式の計算方法は、以下のとおりです。

①自賠責基準

自賠責保険の支払基準は、自賠法によって法定されています。

例えば、入通院慰謝料は1日あたり4200円です。

  • 全治療期間
  • 入院期間と通院期間を足した日数です。

  • 実通院数
  • 治療している期間で、実際に通院をした日数です。

全治療期間と通院期間×2を比べて、少ない日数の分だけ支払われます。

②任意保険基準

損害保険会社の内部基準なので、各社毎に異なるし、内容も非公開です。

損害保険会社も営利企業なので、保険料の支払いを少なく抑えようとする傾向があります。
そのため、①の自賠責基準よりは高額でも、③の裁判基準に比して少額と思って、おおよそ間違いはないです。

③裁判基準

裁判例の蓄積によってできた基準であり、日弁連交通事故相談センターの発行するいわゆる「赤い本」や「青本」と言われる冊子にまとめられています。

(2)実例!弁護士に依頼すると慰謝料はこんなに上がる

例えば、多くみられる事例だと、自賠責基準のみで支払いが行われた場合と、裁判基準を用いて支払いがされた場合とで、以下で詳しく述べるように、実に93万2000円もの違いが生じるのです。

(事例)

追突事故の被害に遭い、14級の後遺障害(むち打ち)が残ってしまいました。

治療期間は3ヶ月(90日)、実通院日数は50日です。

①入通院慰謝料

  1. 自賠責基準
  2. 実通院日数50日×2=100日>治療期間90日なので、

    ¥4、200×90=¥378、000

  3. 裁判基準
  4. いわゆる「赤い本」の基準によれば、入院なし、通院3ヶ月の入通院慰謝料は、¥530、000です。

②後遺症慰謝料

  1. 自賠責基準
  2. 後遺障害等級14級の慰謝料は、¥320、000です。

  3.  裁判基準
  4. いわゆる「赤い本」の基準によれば、後遺障害等級14級の慰謝料は、¥1、100、000です。

③合計

  1. 自賠責基準
  2. ¥698、000

  3. 裁判基準
  4. ¥1、630、000

3.慰謝料額の他に交通事故事件を弁護士に依頼するメリット

交通事故時の相手方(又はその任意保険会社)との示談交渉は、もちろん個人ですることもできます。

ですが、個人で依頼するよりも金銭の増額を期待できる可能性がある弁護士に依頼すると、なお、良いでしょう。
さらに、金銭以外でも下記の利点があります。

(1)大変な手続き等から解放されます

入院や通院、通常通りの仕事をこなしながら手続きを進めるのはとても大変です。

また、慰謝料額をはじめとした賠償額については、上述したように基準が様々ある中、法律の専門家でない方が「これが適正額だ」と言っても、相手方がなかなか聞き入れてくれないことも多いです。

ですので、個人で解決をすることはとても大変です。
ですが、弁護士を雇うことにより大変な手続きを代行してもらえます。
さらに、法律の知識を駆使して示談の交渉を行います。

(2)解決の期間短縮が見込める

法律の専門知識を持った弁護士が介入することにより、解決の期間短縮が見込めます。

(3)訴訟をすることができます

示談で解決ができなかった時は訴訟を提起することもできます。
これは示談において1つの武器です。

(4)法律の知識を活用してくれる

過失の割合を自分に条件の良いようにしてくたり、後遺障害等級認定において、より有利な等級獲得のため動いてくれたりします。

弁護士に依頼するメリットについて詳しくは、「交通事故に遭った場合に弁護士に依頼するメリット5つ」を参考にしてほしいです。

4.交通事故事件を弁護士に依頼するデメリット

費用が発生することがデメリットになります。
ですが、任意保険に弁護士費用特約があれば不利な条件は無くなります。。

弁護士費用についての詳細は、「交通事故に遭った場合に弁護士に依頼するメリット5つ」をご参考ください。

5.交通事故の慰謝料の獲得に強い弁護士選びのポイント

弁護士の職域はとても広いので、全員が交通事故に強い弁護士ではありません。
医師が専門分野に特化しているように、弁護士にも各々得意分野があります。

まずは相談しようとする弁護士の経験や実績を調べましょう。
交通事故は医学的な観点からも考えなくてはならないので、専門性が高いです。

そして、交通事故を多く経験している弁護士でも、保険会社側がメインでは、目線が保険会社側になってしまう可能性があります。
被害者側を主たる顧客としているか、確認しましょう。

さらに交通事故は、交渉の相手方が大企業(保険会社)であったり、その大企業が依頼した弁護士などが相手なので大変です。
雇うなら、簡単に妥協をしない、交渉力がある弁護士を探しましょう。。

まとめ

万が一交通事故に遭ってしまった場合に、この記事が日常を取り戻してもらうためのお役に立てれば幸いです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

Twitter・RSSでもご購読できます。