離婚調停、自分でやりたいけどどのくらいの費用がかかるんだろう・・・?
弊社の記事をお読みの方の中には離婚調停を自分でしたいとお考えの方もいらっしゃいますよね。
人生で離婚調停を多く経験する方は多くないです。
ですので、離婚調停に必要な費用を認識している方は多くはいません。
そこで今回は、離婚調停にかかる費用について、本人で行う場合と弁護士に依頼する場合のそれぞれの費用についてご説明いたします。
ご参考になれば幸いです。
※この記事は2017年5月16日に加筆・修正しました。
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目次
1.自分で離婚調停をする場合の費用の総額は?
離婚調停を自分で行う場合、その費用はどのくらい必要なのでしょうか。
皆さんの中には、高額な費用が必要だと思われている方もいらっしゃいますよね。
実際、本人が離婚調停を行う際の費用は少額です。
自分で離婚調停を行う場合、約2,000円の出費で済むと考えて頂ければと思います。
その際に必須なのが切手と印紙です。
切手と印紙はコンビニと郵便局で購入が可能です。
その他に必要な費用は交通費です。
基本的に相手側の住所を管轄している裁判所になるので移動費として合計で約1万円ほど必要に
なります。
交通費は調停で最終的に勝利しても、相手方に交通費の請求はできないので注意しましょう。
2.個人で離婚調停をする際に必要な費用とは
弁護士に頼らずに、個人で離婚調停をした場合に必要な費用についてご説明いたします。
(1)夫婦関係事件調停申立書 0円
夫婦関係事件調停申立書とは、離婚調停を開始する際に、家庭裁判所に提出する書面です。
雛形は裁判所のHP(ホームページ)から入手が可能なので、費用は必要ありません。
(2)戸籍謄本取得費用 450円
戸籍謄本とは、戸籍原本に記載されている方全員を謄写(複写)したもので、全部事項証明と言われています。
戸籍謄本は、本籍のある市区町村の役所で申請することによって取得する方法と、郵送によっての取得も可能で、入手には1通450円が必要です。
(3)住民票取得費用 200円
住民票は、住所のある市区町村の役所で申請することによって取得することが可能です。
最近は、地方自治体によってですが、コンビニからの入手が可能な場所もございます。
離婚調停を行うには、この住民票が必須なので住民票1通分の費用250円が必須になっています。
(4)収入印紙代 1,200円
収入印紙1,200円分を裁判所へ提出が必須で、収入印紙代も費用として考えなくてはなりません。
収入印紙代は、離婚調停の手続きの利用に対する手数料と考えて頂ければと思います。
なお、収入印紙は、郵便局やコンビニで購入が可能です。
(5)切手代
離婚調停を家庭裁判所に申立てた場合、相手方へ書類を郵送するために切手代を裁判所に提出する必要があります。
家庭裁判所によって料金は異なります。
約800円と見ておきましょう。
各家庭裁判所で切手の種類が違うので、前もって確認を取ることをお勧めいたします。
(6)その他
以上の必要書類を揃える際に、弁護士に簡単にでいいので相談しておくのも良いです。
近頃は無料相談をしている弁護士事務所もよく見かけます。
相談料に関しては1時間1万円が多くの弁護士事務所の料金になっています。
必要に応じて、弁護士に相談することもお勧めいたします。
3.離婚調停は弁護士に依頼した方が良い? 弁護士に依頼するメリット
自分で離婚調停をすることが可能なのに、費用をかけて弁護士に依頼するメリットはあるのでしょうか。
弁護士に依頼するメリットとしては、3つ考えられます。
(1)書面を作成する必要がなくなる
自分で書面を作成する手間が省けます。
自分で離婚調停を行う場合には、自分で書面の全てを作成する必要があるのですが、弁護士を雇うと面倒な書類作成等を代わりにやっていただけるので非常に負担が減ります。
(2)法律専門家からの助言を受けることができる
専門家から適切な助言を受けることができ、さらに精神的な負担の軽減にもなります。
(3)調停委員に対して有利な印象を与えることができる
弁護士がつくと、調停委員に対して有利な印象を与えることができる可能性があります。
以下でご説明いたしますが、弁護士に依頼した場合には多額の弁護士費用が必要です。
弁護士費用を負担してでも弁護士を雇い、離婚調停に臨んでいる場合には調停委員に「この人は本気で離婚したがっているんだな」と印象付けることができるので、結果として自分に有利な条件を得る可能性が高くなります。
4.弁護士に依頼するデメリット(弁護士費用)
弁護士に依頼するデメリットとしては弁護士費用だと思います。
実際に、どのくらいの費用が必要なのでしょうか。
結論から言えば、弁護士費用は、特に明確な金額は決まっていません。
近頃は、インターネットに掲載している弁護士事務所の費用が安価です。
以下では、実際にかかる費用をご紹介いたします。
(1)相談料
離婚調停について弁護士に相談する時に必要な費用で、ご自身に有利な条件を得るために必要な相談をするための料金です。
最近は、1時間まで相談無料という事務所も多く存在します。
相場としては、1時間1万円です。
(2)着手金
弁護士に依頼する時に必要な費用で、相場は、約40万円です。
事務所によっては約20万円の所もございます。
離婚や養育費等で争いが起こっている場合は、着手金の額が増える傾向があります。
(3)報酬金
①基本報酬
基本報酬とは、離婚調停で解決・終了したことに対して必要な費用で、相場は約40万円です。
弁護士事務所によりますが、約20万円の場所もございます。
②離婚成立に対する成功報酬
この報酬は、上記①の費用に加えて望ましい結果が実現した時に必要な料金です。
基本報酬だけしか必要のない事務所もありますが、基本報酬とは別に成功報酬がかかる弁護士事務所あります。
相場としては、20万円程度と考えて頂ければと思いますが、安い弁護士事務所だと10万円程度の場所もあります。
③親権獲得に対する成功報酬
①の報酬に加えて、親権を獲得した時に必要な料金です。
基本報のみの事務所もあり、基本報酬とは別に親権獲得の成功報酬が必要な事務所もございます。
相場としては、20万円程度と考えて頂ければと思いますが、安い弁護士事務所だと10万円程度の場所もあるようです。
④慰謝料に対する成功報酬
請求をした場合
①の報酬に加えて、慰謝料を得た場合に必要な成功報酬です。
相場としては、実際に獲得した金額の20%程度ですが、安い弁護士事務所だと10%程の場所もあるそうです。
請求されていた場合
逆に慰謝料を請求されていた場合、弁護士に依頼することによって減額されたことに対して必要な費用です。
相場は、減額した額の約10%、弁護士事務所によっては約5%の事務所もございます。
⑤財産分与に対する成功報酬
請求していた場合
①の費用に加えて、財産分与を獲得した場合に必要な成功報酬です。
相場としては、実際に獲得した額の20%程度ですが、安い弁護士事務所だと10%程度の事務所もあるようです。
請求されていた場合
逆に財産分与を請求されていた場合に、弁護士に依頼することによって減額されたことに対してかかる費用です。
相場は、減額した額の約10%、弁護士事務所によっては約5%の事務所もございます。
⑥養育費に対する成功報酬
請求していた場合
①の費用に加えて、養育費を獲得した場合に必要な成功報酬です。
相場は、養育費1年分の合計の約10%です。
請求されていた場合
逆に養育費を請求されていた場合に、弁護士に依頼することによって減額したことに対する費用です。
相場としては、養育費1年分の合計額に対して、実際に減額された金額の約10%です。
⑦実費
弁護士に依頼or自分で行う場合どちらにせよ、「2.離婚調停をする場合の費用の内訳は?」で書いた費用が実費として必要になります。
⑧その他
弁護士費用の相場は、婚姻費用&年金分割でも同じく、実際に得た金額の約10%です。
5.離婚調停に向けて別居しているなら婚姻費用分担請求をしましょう
調停に向けて、すでに配偶者との同居をやめているのであれば、すぐに相手方に婚姻費用分担請求をしましょう。
婚姻費用分担請求をすれば、衣食住にかかる費用や医療費、さらには子供がいる場合には子供にかかる費用を含めた生活費を請求できます。
離婚調停の費用に関するまとめ
今回は離婚調停に要する費用についてご説明いたしました。
離婚調停を進めるにあたり、今回記載した内容がご参考になれば幸いです。