養育費請求調停の活用で養育費を1円でも多くGetするためのポイントとは・・・

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成田離婚、スピード離婚等、「離婚」にまつわる情報は、テレビ等のメディアでは見ない日はないと言って良いくらい日常的な出来事となっています。

2013年のデータによると、年間約66万組が離婚しており2分に1組が離婚していることになるようです。

離婚をする際にやはり大きな壁となるのが、子どもの養育費です。

今回は、養育費を「調停(裁判所にて第三者を介して話し合う)」という制度を利用して1円でも多くGetするためのポイントを、ご紹介いたします。

ご参考になれば幸いです。

1.養育費と養育費調停

(1)養育費とは

一般的に「養育費」とは、未就学児や学生の子どもがおり、高校や大学を卒業するまでの教育費をさすことが多いが、何もそれだけにとどまらないです。

食費や光熱費などの生活費はもちろんのこと、医療費等様々な費用がかかります。
これを養育費と言います。

(2)養育費調停とは

それでは養育費に関する調停とはどのようなものがあるのでしょうか。
以下の2つの調停があります。

①夫婦関係調整調停

まず夫婦当事者間で話し合いが合意に至れば、調停を申し立てる必要はありません。
しかし、相手と面と向かって取り決めを行うのは難しいと言わざるを得ない場合が多々あります。

そんな場合は調停(裁判所にて第三者を通じて行う話し合い)によって養育費の取り決めを行う必要があります。
上記のことを「夫婦関係調整調停」と言います。

②養育費請求調停

協議離婚の成立後、養育費の取り決めを行っていない時も養育費に関する調停を申し込むことが可能です。

この調停を「養育費請求調停」といいます。
以下では、養育費請求調停についてメインに書いていきたいです。

2.養育費請求調停を申し立てる方法は?

次は養育費請求調停を申し立てる方法についてご説明いたします。

(1)申し立てに必要な書類

①調停申立書

申立人、相手方、未成年者の氏名、住所、生年月日などの基本的な情報を記載し、申し立てに際して相手方にどうしてほしいのか(申し立ての趣旨)、なぜ今回申し立てるのか(申し立ての理由)をレ点でチェックしましょう。

申立書は裁判所の窓口で配布されているが、インターネットでもダウンロードできます。
また、以下をクリックしてダウンロードできるようにしました。

養育費調停の申立書はこちら

実際の書き方については以下の記載例参考にして欲しいです。

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申立書は、申立書とその写し1通が必要となります。

相手方の戸籍情報から確認できる場合には、相手方が住んでいた市区町村役場に問い合わせることができます。
また、弁護士会に問い合わせて照会してもらうこともできます。

②当事者双方の戸籍謄本

1通450円で本籍のある役所にて取得できます。

③申立人の収入に関する書類

一般的には給与証明書や源泉徴収書です。
無職の場合は居住地管轄の役所にて非課税証明書を受ける必要があります。

④未成年者の戸籍謄本

全部事項証明書が必要となります。

⑤その他

その他、以下のような書類が必要となります。

  • 養育費の金額の根拠となる書類(希望校の学費、習い事の費用、医療費(特に持病のある場合は診療費等)を提出することで費用のアップを図ることができる)
  • 事情説明書(養育費の支払い状況に関する書類)
  • 進行に関する照会回答書(調停を申し立てる者が作成する書面で、裁判所が調停をすすめるにあたり資料とするもの)

相手と会うとDVをされる可能性がある場合は、帰宅時間を変更することができ、連絡先を相手方に知られたくない場合は、「非開示の希望に関する申出書」を作成し提出する必要があります。

(2)申し立てに必要な費用

おおよそ2,000円程度です。
内訳は申立書に貼付する印紙が子ども1人につき1,200円、郵送用の郵便切手の納付が1000円程度となります。

郵便切手代については各裁判所によって異なります。

(3)どこに調停の申し立てをする?

準備ができたらいよいよ申し立てです。
どこに申し立てをするかですが、いくつか例外規定が用意されているものの、基本的には相手方の居住地の家庭裁判所への申し立てとなります。

3.養育費請求調停の流れ

最後に、養育費請求調停の流れについてご説明いたします。

大まかに説明すると、まず事前準備・書類を裁判所へ提出し、相手方を裁判所へ呼び出し、調停の実施。調停が成立すれば終了し、不成立の場合は具体的な審理へ移行します。

なお、前述の夫婦関係調停も同様の流れとなります。

(1)事前準備・書類提出

前述でご説明した申立書などを相手方住所地の管轄裁判所へ提出します。
詳しくは2の養育費請求調停の申し立て必要書類を確認してほしいです。

(2)調停の実施

①調停の期日の決定

申立書等、必要書類が整うと、裁判所は受理をし、調停の期日を決定します。

②呼び出し状の送付

調停期日が決定したら、申立人、相手方双方に調停期日呼び出し状を送付します。

③調停当日

調停当日は申立人、相手方は別々の部屋に割り当てられ、基本的に調停は別席となります。

同席をしたくない場合等は時間をずらして調停となります。
退席も時間をずらして行う配慮がされています。

調停は裁判官1名と調停委員2名(多くは男女1名ずつ)の構成となります。
終始調停委員により進行を進めていくので、調停委員の受け取る印象が非常に重要となります。

調停の際に養育費の早期確定を促す。その際養育費算定表という子供の人数と年齢、当事者の収入によるおおよその養育費の数値が算出されます。
なお、養育費アップに関連しては、調停に際しての態度も重要です。

(3)審理の終了

審理の途中で調停委員が解決策を提案します。

解決策に関しては両者で合意が得られた時は調停が成立します。
成立後、調停調書が作成されます。

この調書は強制執行などができる法的拘束力があります。
すなわち、養育費の支払いが滞った場合は相手方の給料や銀行口座を差しおさえることができます。

これに対して、調停が成立しなかった場合は、最後の結論を裁判所にゆだねます。

これまでの調停の内容を調停委員から聞いて、裁判官が判断を行います。
この手続きが終了し審判書が作成されます

この審判書は調停調書と同一の法的拘束力を持つので、相手方が養育費を支払わない場合には給料の差し押さえや銀行口座の差し押さえが可能となり、養育費を支払ってもらえないということがなくなります。

まとめ

婚姻と離婚時では、離婚時の方にかかる心的負担が2倍以上と言われています。
その原因の一つは「養育費」であることは言うまでもありません。

冒頭にも記載した通り、2分に1組が別れている現状で養育費の請求に際して確かな情報が多くありません。

1人でも多くの方が適切で有益な情報に触れ、前向きな人生を歩んでいけるよう、今回の内容がお役に立てれば幸いです。

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