熟年離婚を有利に進めていくために知っておきたい5つのこと

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熟年離婚をする夫婦が多い状況が続いている。

これをお読みの方の中にも、実際に熟年離婚をしようとお考えの方もいらっしゃるのではないだろうか。とはいえ、「相談できる相手がいなくて不安・・・」と思われている方もいるだろう。そこで今回は同じように熟年離婚しようとしている方がどのくらいいて、どのような原因・理由で離婚しているのかについてお伝えしていきたい。

加えて、実際に離婚しようとお考えの方のお役に立つよう、熟年離婚を進めていくために知っておくべき事柄についても説明していきたい。

目次

1、熟年離婚は多い?

2、熟年離婚の原因・理由は?

3、熟年離婚する際に準備しておくべきこととは?

4、熟年離婚を切り出す際の注意点

5、熟年離婚に関わるお金のはなし

1、熟年離婚は多い?

婚姻期間が20年以上の夫婦が離婚する場合を一般的に「熟年離婚」と言うが、この熟年離婚は近年増えているのだろうか。

熟年離婚の総数としては、以下の通りとなっており、ここ最近では減少傾向にあると言えるだろう。とはいえ、20年〜30年前に比較して増えているのは間違いない。

  • 昭和60年:20,434組
  • 平成7年 :31,877組
  • 平成17年:40,395組
  • 平成23年:37,791組
  • 平成24年:38,557組
  • 平成25年:38,032組
  • 平成26年:36,770組

出典:厚生労働省「平成26 年人口動態統計月報年計(概数)の概況

上記数値を踏まえると、「熟年離婚は引き続き多い」と言ってよいだろう。

2、熟年離婚の原因・理由は?

では、熟年離婚の原因・理由はどこにあるのだろうか。熟年離婚の原因・理由として主なものは以下の通りである。これをお読みの方も同じような理由で離婚をお考えなのではないだろうか。

  • 夫が家事を手伝わない
  • 価値観の違い
  • 性格の不一致
  • 精神的・肉体的虐待
  • 甲斐がない
  • 配偶者の浮気
  • 酒癖や浪費癖・借金
  • 夫の親の介護への不安
  • 会話がない
  • 配偶者以外に好きな人ができた

3、熟年離婚する際に準備しておくべきこととは?

離婚は、基本的に離婚届を役所に提出すればそれで離婚となる。しかし、離婚後のご自身の生活を一切考えずに離婚届を提出してしまうと、離婚後の生活に苦労することが目に見えている。

そこで、まずは離婚の準備として最低限以下の3点を考えておかなければならないだろう。

(1)お金の面

とりわけ専業主婦の方だと、真っ先にお金のことが心配になるのではないだろうか。自分で収入を稼ぐ手段がないと、たとえ離婚への思いが強くても、現実的には難しいと言わざるを得ない。

ぜひ、ご自身の夫婦生活を振り返り、ご自身の生活費が1か月でどの程度あれば最低限満足して生活できるのかを再度確認してみて欲しい。家計簿をつけることを習慣としている方ならば当然お分かりだろうし、家計簿をつけていなかったとしてもこれまでの夫婦生活から意外と毎月お金がかかることが分かるだろう。

(2)住居の面

離婚をした際、あなたが今の住居から出ていくのか、それとも相手方に出て行ってもらうか。もし、あなたが今の住居から出ていくならば、新たな住居を探さなくてはならない。

新たに住居を借りる際には、多くの場合、保証人を要求されるので、保証人の確保も必要となる。最近は保証会社が保証するケースが多いが、その点も確認が必要となる。また専業主婦ではなく仕事をされている方の場合は、職場の近くに新たな住居を借りられればいいが、必ずしも希望に沿う物件が見つかるかどうかは分からない。また、専業主婦の方で今後の生計を立てるべく新しく居住する近くで仕事を探す場合には、ある程度仕事を探してから住居を探す必要もあるだろう。

もし、ご実家があるのであれば、そこに帰るというのも一つの選択肢だろう。

(3)精神的な面

熟年離婚を後押しする事情として、子供が自立し始めて手がかからなくなったことが挙げられる。しかし、もし子どもがまだ自立していないような場合で、子供を引き取って養育することになった場合、その精神的負担は大きいと言えるだろう。

ただし、おそらくご自身の周りには、手を差し伸べてくれる人が必ずいるだろうから、甘えられるところは大いに甘えても良いだろう。やはり熟年離婚といえども、気持ちが塞ぎ込みがちとなってしまうので、何でも話し合える友人や親族とコミュニケーションを取っておくことも大事なことである。

4、熟年離婚を切り出す際の注意点

熟年離婚は、一般的に妻から離婚を切り出すことが圧倒的に多いようだが、離婚を切り出す際にはどのような点に注意しておくべきなのだろうか。

この点については、別居前か別居後かによって異なる。

(1)別居前の場合

別居前であれば、直接配偶者に話をすることになるが、一番重要なことは、感情的にならずに冷静に話し合うことである。感情的になってしまうと、それにつられて相手も感情的になり、なかなか話が進まないことが少なくない。

そのため、離婚を切り出す前には、伝えたいことを事前に書き留めておくなどの工夫をして、感情的にならないように心掛けたい。

なお、妻から離婚を切り出す場合、夫としては唐突な印象を受けることが少なくない。そのため、夫がなかなか離婚を受け入れてくれず説得が必要になる場合が多いのが現状である。

(2)別居後の場合

既に別居している場合には、後に離婚を切り出した時期が問題になることがあるので、メールや内容証明郵便など、記録が残る形で離婚をしたい旨を伝えるようにしたい。

5、熟年離婚に関わるお金のはなし

離婚に際しては、以下のような金銭をもらえることがある。離婚の話し合いの間や離婚後の生活設計にあたり、自分はどれについて、どれくらいもらえそうかということを事前に知っておくために参考にして欲しい。

(1)慰謝料

熟年離婚の原因が以下のような場合には、相手方に対して慰謝料請求できる可能性がある。

  • 相手方の浮気・不倫
  • 相手方のDV・モラハラ
  • 悪意の遺棄
  • セックスレス

(2)財産分与

婚姻中(結婚後離婚するまで)に夫婦が築き上げた財産は共有財産とみなされる。そもそも、誰の名義で購入したかではなく、婚姻中に夫婦の一方の名義で取得した財産は夫婦の共有となる。

夫婦の共有財産となるものとしては、例えば、購入した住宅や車、預貯金、保険、さらには退職金などがある。とりわけ熟年離婚の夫婦の財産分与のうち、この退職金は重要な問題である。そして、これらの財産は2分の1の割合で清算することになる。

結婚してから夫婦の財産がかなり増えたような場合には、高額の財産分与の請求が可能となる。特に熟年離婚の場合には、婚姻期間が長期に及ぶことから、財産分与できる金額も高額になる傾向がある。

ただし、財産分与は、資産(プラスの財産)だけでなく、借金(マイナスの財産)もその対象になるので、この点には注意したい。

(3)年金分割

平成19年に年金分割の制度が設けられたことにより、専業主婦の方でも最大で夫の年金の半分をもらうことができるようになった。そのため、老後の生活費の心配が少なくなり、この点が熟年離婚を後押ししている。

熟年離婚する際は年金分割することは忘れないようにしたい。なお、年金分割の流れは以下の通りだ。

  1. 年金情報通知書を取得
  2. 話し合いで年金分割の割合を決める
  3. 話し合いが決裂したら調停
  4. 年金分割の手続き

まとめ

今回は熟年離婚を進めていくために知っておきたい事柄について説明してきたがいかがだっただろうか。今回の話が熟年離婚をお考えの方のご参考になれば幸いだ。

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