これを読んで下さっている方の中には、離婚の話し合いに際して、子供の親権で揉めていていよいよ離婚調停に進んでしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その中で「どうしても子供の親権が欲しい、そのためなら慰謝料や財産分与はもらえなくったていい」と強く思っている方もいらっしゃいますよね。
今回、「どうしても親権が欲しい」と強い気持ちを思っている方のために個人で争いの多い離婚調停を進める方法をご説明いたします。
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目次
1.親権獲得のために離婚調停をすべき場合とは?
離婚調停で親権を取り合う場合の争いの状況については下記の3つです。
- まだ、離婚をするか決定していない段階で親権について協議することを「夫婦関係調整調停」と言います。
- 離婚は確定しており、親権の争いが行なわれている
- 離婚時に、一度決めた親権者を変更するときに開く調停が「親権者変更調停」です。
2.離婚調停の申立て時に必須の書類とは?
下記の4つの書類が必須です。
- 夫婦関係調整調停申立書
- 申立人の印鑑
- 申立人の戸籍謄本
- 相手方の戸籍謄本
3.親権を取り合う際の調停の流れ
調停の申立ては、親権を取り合う相手の住所地を管轄している家庭裁判所で行います。
以下の通りです。
- 相手側の住所地を管轄している家庭裁判所へ調停の申し立てをします
- 調停期日の決定をします
- 第一回目の調停をします
- 第二回以降の調停をします
- 調停の終了です
4.親権を獲得するために行う対応方法とは
では、調停で親権を獲得する方法は、以下の点を意識して調停を進めると良いです。
(1)調停委員を味方につける
自分がいかに子供を愛していて、一緒に居たいかを伝えることが大事です。
そうすることで、調停委員の同情を買うことができます。
(2)家庭裁判所調査官の調査に備える
家庭裁判所調査官が調査するポイントを意識して事前に準備しておくと良いでしょう。
家庭裁判所調査官が調査する内容は以下の通りです。
①あなたが親権者となることが相応しいと思う理由
例えば、愛情、これまでの監護養育の状況に問題がないこと、経済的な面で子供との生活に問題がないことなどです。
②現在までの子供の養育環境
具体的には、夫婦のいずれが主として監護養育を担当していたのかです。
③将来の養育方針について
具体的に、この先の監護教育や教育場所等のことです。
④相手方が親権者となることが相応しくないと思う理由
例えば、以前から監護養育に関与せず、今後も養育することが難しいなどです。
(3)親権者としてふさわしいことをアピールする
相手よりも自分こそが親権者として相応しいと強く主張することが必要です。
調停委員は様々な観点から夫婦のいずれが親権者として相応しいかを判断します。
その際に参考とする事情は、おおよそ決まっています。
そこで、調停委員が参考にするポイントを以下に掲げるので、その点について自らの方が相手方より親権者として相応しいことを客観的事実を交えながら伝えるようにすると良いでしょう。
①子供に対する愛情
親権で争っている場合には、双方子供に対する愛情がないということは考えにくいですが、子供に対する愛情が大きい方が親権者として相応しいと判断されます。
判断する基準は、中立的な立場で双方の事情を見た時に判断されます。
愛情があると判断される基準として、子供と一緒に過ごした時間がたくさんある方がより愛情があると判断されます。
ですので、子供と暮らしている方が有利でしょう。
そのような場合、一緒に住んでいる子供にとって良い養育環境が整っているとアピールしたいところです。
②健康状態が良い
判断材料として健康の状態も入ります。
主に、体や精神の安定が取れていなかったり、性格に問題があったりすると相応ではないと評価される可能性が高いです。
そこで、肉体的・精神的に健康であることをアピールしましょう。
③子供の年齢
乳児や幼児の場合には、母親と暮らす方が適切と判断されます。
子供が幼ければ幼いほど、母親が親権を持つ傾向にあります。
④子供の意思
子供の意思については家庭裁判所調査官が調査します。
子供(15歳以上)に裁判所で意見を聞く機会が与えられます。
基本的に子供(15歳以上)の主張が尊重されます。
⑤子供を育てる時間が十分に割けるのか
子供を養育するのには一緒に過ごす時間が大切です。
ですので、子供との時間をしっかり取れる方が良いと判断されます。
この点は、あなたの家族や親族ではなく、あなた自身が子供と過ごす必要があります。
そして、できる限り子供優先のライフスタイルにすることが望ましいでしょう。
仮に、子供が最優先の生活を送れていない時には子供を最優先にする生活に変えたことを主張しましょう。
⑥収入面で余裕を持っているか
養育費を相手側から受け取ることができるので、絶対的な評価ではないのですが一応考慮します。
考慮される理由は、子供を育てるのにはとても費用が必要です。
ですので、より収入の高い方が相応しいとされるので強く主張すると良いです。
5.もし親権を取れなかったら面会交流権を獲得するための交渉!
特に、父親の場合、どんなに調停で子供への愛情をアピールしても、形成が不利にならざるを得ないです。
基本的に子供の母親を親権者として認める場合はほとんどです。
8〜9割、母親が親権者です。
夫側が不利な時は、調停で「面会交流権」について確認をして内容を決めます。
以下の通りです。
- どのくらいの頻度で会うのか(月又は週に何回会うのか)
- 1回あたりの会う時間はどの程度か
- 会う際には宿泊を伴うものでも良いのか
- 会う場所はどこにするのか
- 電話やメールのやりとりをしても良いのか
まとめ
今回は、離婚調停で親権を獲得するための方法について説明したがいかがでしたでしょうか。
今回の話が親権を欲っされている方の参考になれば幸いです。