自分でできる!弁護士に依頼せずに過払い金請求するための全手順

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過払い金返還請求を自分でしたいけど、できるでしょうか。
弁護士に頼んだ方がいいのでしょうか・・・

この記事をお読みの方はそのようにお考えではないでしょうか。

実際に過払い金を請求することになるタイミングで迷うことの一つに、過払い金を自分で請求しようか、それともプロ(弁護士・司法書士)に依頼しようか、という点があるでしょう。

その際に自分で請求することを決意されたとしても、「自分で請求する方法を知りたい」という方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、自分で過払い金請求するための全手順について説明していきます。
これを最後まで読んで頂ければ、必ず弁護士に依頼せずにご自身で過払い金請求できるようになります。
是非最後まで読み進めてください。

1、そもそも過払い金請求は自分でできる?

そもそも過払い金請求はプロ(弁護士・司法書士)に依頼しなければならないとお考えの方もいらっしゃるが、結論から言うと、過払い金請求はプロに依頼せずに自分で行うことができます。

以下では、具体的に自分で過払い金請求をする方法についてご説明いたします。

2、自分で過払い金請求をする方法は?

前述したように、過払い金請求は弁護士に依頼せずに、ご自身で行うことができます。
具体的には、以下の手順で請求することになります。

(1)まずは、取引履歴を取得しよう

まずは、取引履歴を取得しましょう。

方法としては、取引履歴請求書を作成してFAXまたは郵便で貸金業者に送付することになります。
そして、請求してからおおよそ2週間から1ヶ月程度で手元に取引履歴が届くでしょう。

なお、今回は、取引履歴請求書の請求先一覧と取引履歴開示請求書の雛形を用意したのでぜひご利用頂きたいと思います。

貸金業者連絡先一覧のダウンロードはこちら【エクセルシート】

※こちらの一覧表は2015年11月末現在のものです。

取引履歴請求書のダウンロードはこちら【ワード】

なお、貸金業者に取引履歴を請求したら脅かされるのではないかと不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、そのようなことはまずないのでご安心頂きたいと思います。

(2)引き直し計算をするための準備をしよう

ご自身で過払い金を計算する場合には、

  • 取引履歴
  • Excelが使えるパソコン
  • 過払い金計算ソフト

が必要になります。

なお、今回は、過払い金計算ソフトを用意したので、ぜひ計算に使って頂きたいと思います。

過払い金計算ソフトはこちら【エクセルシート】

(3)実際に引き直し計算をしてみよう

①まずは、取引履歴の中身を確認

実際にデータを入力する前に、まずは、取引履歴に記載されている内容を確認しましょう。

取引履歴

②取引(借入れまたは返済)があった日付の入力

まずは、B列に日付を入力しましょう。

入力にあたっては、西暦で入力する必要があります。
例えば、平成11年4月25日の場合には、「99/4/25」と入力することになります。

なお、入力にあたっては、西暦の下2桁の入力で足りるため、「1999/4/25」と入力せず、上記のように、「99/4/25」と入力すれば済みます。

計算シート

③当該取引日の取引金額(借入れ金額または返済金額)の入力

借入れの場合には、C列の借入金額に借り入れた金額を入力します。他方、返済の場合には、D列の弁済額に返済した金額を入力します。

計算シート②

④最後の取引まで、①から③の流れで入力を繰り返す

以後、古い取引日から一つずつ①から③の流れで入力作業を続けることになります。

⑤当該取引日の時点での利率(法定利息)の入力

法定利息は借入残高によって決まる。具体的には以下の通りです。

  • 借入残高が10万円未満 20%
  • 借入残高が10万円以上100万円未満 18%
  • 借入残高が100万円以上 15%

なお、一旦利息が下がった場合には、その利息がずっと維持されます。
つまり、一度借入金額が100万円以上になった場合には、その後返済を繰り返すことによって借入金額が100万円未満となっても利息は18%にはならず、15%のまま維持されることになります。

⑥入力が終わったら?

全ての取引の入力が終了したら、残元金がマイナスになっているかを確認しましょう。

マイナス(数字の色が赤色)になっていれば過払い金が発生していることを意味します。

その上で、計算をした日付の、「残元金」と「過払利息残額」を加えたもの(いずれもマイナスになっているはずである)がご自身の過払い金の額です。

なお、実際に過払い金を貸金業者に請求する際には、B3の「債務者」、B4の「会員番号」、B5の「貸金業者」、H5「作成者」の入力もしてきましょう。

(4)実際に貸金業者へ請求する

引き直し計算を行って、実際に過払い金が発生していることが分かったら、その金額の支払いを求めて貸金業者に請求することになります。

その際には、貸金業者へ過払い金請求書を送付します。

今回は、過払い金請求書の雛形を用意したので、ぜひご利用頂きたいと思います。

過払い金請求書の雛形のダウンロードはこちら【ワード】

(5)貸金業者と電話等で交渉する

請求後は、貸金業者と電話などで和解交渉をすることになります。

交渉の際には、多くの貸金業者は実際に発生している過払い金の額よりも安い金額での和解を求めてくることが少なくありません。
しかし、過払い金を請求することは正当な権利なので、そのような場合であっても満額を返してもらえるように毅然とした対応をすることを心掛けましょう。

もし、ここで満足のいく回答が得られれば、和解となり、過払い金が入金されることになります。

(6)交渉が決裂したら訴訟で回収

貸金業者との任意の交渉で満足のいく結果が得られない場合には、過払い金返還請求訴訟を提起することになります。

以下では、訴訟をする方法について説明します。

①必要書類は?

  • 訴状

訴訟をするには訴状が必要です。

訴状は、正本・副本として同じものが2通必要になります。

なお、作成方法については後述の「②訴状の作成方法」で説明します。

  • 証拠説明書

証拠説明書は提出する証拠がどのような事実を証明するために必要な証拠なのかを裁判所や相手方の貸金業者に伝えるために提出します。

証拠説明書についても、正本・副本として同じものが2通必要になります。

  • 取引履歴

どのような取引が行われていたのかを証明するため、取引履歴を証拠として提出する必要があります。

取引履歴についても、正本・副本として同じものが2通必要になります。

  • 引き直し計算書

過払い金がいくら発生しているかを証明するための証拠として、引き直し計算書が必要です。

ご自身で過払い金を計算したエクセルシートをプリントアウトして裁判所に提出することになります。

引き直し計算書についても、正本・副本として同じものが2通必要になります。

  • 代表者事項証明書(資格証明書)

代表者事項証明書とは、会社の登記簿謄本の一種で、会社の商号や代表者の氏名・住所が記載された書面のことを言います。

裁判の当事者が法人(会社)の場合には、訴状に当該法人の代表者事項証明書を添付する必要があります。
過払い金返還請求訴訟の場合、通常、訴える人は個人だが、相手方は会社になるので、相手方の代表者事項証明書を提出する必要があります。

この代表者事項証明書は1通必要で、法務局やインターネットで取得できます。

②訴状の作成方法

前述したように、過払い金返還請求訴訟をするには訴状を作成する必要があります。
しかし、過払い金請求訴訟の訴状を一から作るのは大変です。
そこで今回は、訴状の雛形と証拠説明書の雛形を用意したのでぜひご利用頂きたいと思います。

訴状の雛形のダウンロードはこちら【ワード】

証拠説明書の雛形のダウンロードはこちら【ワード】

③費用はどれくらいかかる?

自分で過払い金請求訴訟をする場合、以下で述べるような費用がかかります。

  • 印紙代

印紙代は過払い金の請求額によって決まります。
ここでは、過払い金請求額=訴額となります。

具体的な金額は以下の「裁判所のサイト」をご覧頂きたいと思います。

  • 郵券

郵券とは郵便切手のことです。

郵便切手代が必要になる理由は、相手方に裁判に関係する書類などを郵送する必要があるためです。

相手方に郵送される書類は以下の通りです。

  • 訴状
  • 呼出状
  • 判決書

なお、郵券の金額は裁判所によって異なるので、詳しくは各裁判所に問い合わせて頂きたいと思います。

ちなみに、東京地方裁判所は6,400円です。

  • 代表者事項証明書(資格証明書)

代表者事項証明書の取得にあたり、法務局で直接受け取る場は1通につき600円かかります。
これに対してインターネットで請求し郵送で受け取る場合は1通につき500円かかります(法務局で受け取る場合は480円で済む)。

  • その他

その他として、裁判所までの交通費等もかかることになります。

④訴状の提出先

必要書類を管轄裁判所に提出することになります。

管轄裁判所については、貸金業者と契約した際に交わした契約書に「○○裁判所を管轄裁判所とする」との記載があるのではないでしょうか。
もし契約書が無ければ直接貸金業者に連絡して「過払い金請求訴訟をしたいのですが裁判所を教えてもらえませんか?」と管轄裁判所を確認すると良いでしょう。

⑤訴訟が始まったら?

裁判所に訴状が受理されて裁判が始まった場合、解決までの道筋として最終的に裁判所に判決を出してもらうことにはなるのですが、訴訟と併行して交渉を行い、場合によっては途中で和解に至ることもあります。

なかには、訴えた時点で訴訟前より好条件での和解に応じるようになる貸金業者もあります。
もし 訴訟提起後電話等でやり取りをして、相手方から満足する和解案が提示された場合には、和解に応じても良いかもしれません。
この点については、ご自身でご判断頂きたいと思います。

(7)過払い金の入金

いずれにせよ、判決か和解で過払い金を勝ち取ることができれば、貸金業者から過払い金が入金されます。

3、やはり弁護士に依頼した方がいい?弁護士に過払い金請求を依頼する場合のデメリットは?

ここまで読んで下さった方の中には、過払い金請求を一から全てやると大変そうだから弁護士に依頼しようとお考えになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もちろん過払い金請求を弁護士に依頼することは可能であるが、過払い金請求を弁護士に依頼した場合にはデメリットとして以下で述べる弁護士費用がかかることになります。

具体的には以下の通りです。

(1)相談料

相談料とは、弁護士に相談する際にかかる費用のことです。

相談料は、1時間1万円(税抜)が相場です。
しかし、過払い金請求に関しては現在多くの法律事務所では無料で対応しています。

(2)着手金

着手金とは、事件着手時に発生する費用のことで、結果にかかわらず、返金されないもののことです。

着手金として、業者1社ごとに費用がかかります。
相場としては、1社につき4万円ほどです。

なお、法律事務所によっては着手金をとらない事務所もあるようです。

(3)基本報酬

基本報酬は、着手金とは異なり、業務終了後にかかる費用のことです。

仮に着手金がかからない法律事務所でも、基本報酬として1社ごとに費用がかかります。
相場としては、着手金と同様に4万円ほどです。

なお、着手金と基本報酬は両方かかるわけではなく、いずれか一方のみがかかることになります。

(4)成功報酬

成功報酬とは、過払い金を回収した場合に実際に回収した金額に応じてかかる費用のことです。

成功報酬は、裁判をせずに回収した場合には、実際に獲得できた金額の20%ほどが相場です。

他方、裁判で回収した場合には、実際に獲得できた金額の25%ほどが相場です。

(5)減額報酬

減額報酬とは、引き直し計算をしてもまだ借金が残っていた場合に、実際に減額できた金額に応じてかかる費用のことです。

減額報酬の相場は、実際に減額できた金額の10%ほどです。

4、過払い金返還請求を自分でする方法まとめ

今回は自分で過払い金請求をするための手順について説明してきたがいかがだったでしょうか。
今回の話が過払い金請求をご自身でしたいとお考えの方の参考になれば幸いです。

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