AKB48を使ってCMをしている「新生フィナンシャル」こと「レイク」。
これをお読みの方の中には、レイクから借金をしたことがあり、レイクに対して過払い金請求をしたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、賃金業者ごとに過払い金請求の対応が違うことをご存知の方は少ないかと思います。
そこで今回は、新生フィナンシャルに対する過払い金請求をする場合に知っておきたい事柄に焦点を当ててご説明いたします。
ご参考になれば幸いです。
なお、もし過払い金返還請求に関する弁護士をお探しの方がいらっしゃいましたら、こちらでホウツウおすすめの弁護士をご紹介しています。
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目次
1.新生フィナンシャル(レイク)とはどのような会社?
新生フィナンシャル(レイク)は、大手消費者金融の一つで、個人向けにお金を貸すこと(パーソナルローン)、信用保証を主な事業としています。
新生フィナンシャルは、新生銀行の完全子会社であることから、経営状態も安定しており、現時点においては過払い金返還原資に特に問題はないでしょう。
2.新生フィナンシャルからの過払い金返還は可能?
※この項目で記載している回収率や回収までの期間は、あくまで法律事務所に依頼した場合の目安ですので注意していただきたいです。
(1)過払い金の回収率の目安
任意交渉を行った場合、発生している過払い金額の「80%~100%」で和解することが可能です。
前述のように新生フィナンシャルは経営状態が安定しているため、他の消費者金融と比べてもより多くの過払い金の回収が期待できます。
(2)過払い金回収までの期間の目安
満額(100%)回収にこだわらずに実際に発生している過払い金の6割~8割程度の金額でも良い場合には、おおよそ4か月~5ヶ月ほどです。
他方、裁判をして満額回収しようとした場合には、おおよそ6ヶ月~7か月ほどです。
3.新生フィナンシャルに過払い金請求をする場合の注意点
新生フィナンシャルに過払い金請求をする場合には、下記3つに注意しましょう。
(1)なるべく早く過払い金請求をするようにしたい
従前、「新生フィナンシャル」が負っている過払い金返還債務に関して、「日本GEが補填する」という契約になっていました。
しかし、その日本GEによる損失補償が打ち切られることが決定したことから、今後、新生フィナンシャルの過払い金返還原資(過払い金を返還するために用意したお金)は減少していくことが予想されます。
ですので、新生フィナンシャルに対して過払い金請求をしようとお考えの方は、早めに請求しましょう。
(2)取引履歴が開示されない場合があります
新生フィナンシャルに取引履歴を開示請求した場合、「平成5年10月以前の取引履歴は廃棄したため存在しない」と主張して、平成5年10月以前の取引履歴については一切開示されません。
もし、ご本人が契約書や取引履歴、取引明細をお持ちの場合は問題ないが、20年以上も前のものであるため、それらをお持ちの方は少ないでしょう。
もちろん、貸金業者には取引履歴を保存・開示する義務はあるが、新生フィナンシャルは、頑として開示に応じないし、これは裁判を起こしても同様です。
平成5年10月以前の取引履歴が無い場合には、推定計算(開示された取引履歴などを参考にして平成5年10月以前の取引を想像して計算すること)によって新生フィナンシャルに請求していくことも考えられます。
ですが、基本的に新生フィナンシャルは断固として認めることをしません。
裁判で獲得したいと考えた場合、推定計算が認められるか否かは裁判所の判断次第になってしまいます。
(3)一度でも完済したことがある場合には取引が分断していると主張してくる
もし借り入れしている中で、一度でも完済したことがある場合は、新生フィナンシャルは各取引が別契約であると主張してくることがあります。
この主張は、分断前の取引について発生した過払い金を分断後の貸付金に充当させないことで、過払い金の額を減らそうというものです。
また、完済前の取引により発生した過払い金が時効により消滅したと主張してくることもあります。
4.新生フィナンシャルへの過払い金請求は弁護士に依頼した方がいい?弁護士に依頼するメリットとデメリットは?
(1)メリット
①時間と手間が省ける
過払い金請求を弁護士に依頼すると、基本的にすべての作業を代行してもらえます。
ですので、交渉や書類作成などの時間や手間を省くことができます。
後述の「5.新生フィナンシャルへ過払い金請求をする流れ」でご説明いたしますが、もし過払い金請求を自分で行った場合、実際に過払い金を回収する作業には、たくさんの時間と手間が必要になります。
②家族に知られずにすむ
本人自らが新生フィナンシャルとやりとりする場合には、基本的に電話や書面によることになります。
ですので、自ら交渉をする場合は、取引履歴等の書類が自宅に郵送されてしまい、家族の目に触れてしまった場合は、家族に借り入れをしていた事が明らかになってしまう可能性が高いです。
ですが、弁護士に依頼すると基本的に全ての作業を代行してもらえます。
そのため、基本的に本人に直接連絡が来る事がなく、家族に秘密にしておくことが可能です。
③本人が請求するよりも高額の過払い金が期待できる
弁護士に依頼しなくても、本人で直接過払い金請求することは可能です。
しかし、その時は、新生フィナンシャルの担当者は「相手は素人」だと思って、低い金額で交渉してくることがあります。
ですので、弁護士に依頼することによって専門分野の知識を活かすことができ、交渉の際に、高額を獲得できる可能性が高くなります。
④早期解決が見込める
また、③同様、新生フィナンシャルの担当者は「相手は交渉に慣れていない」と思って強気の交渉をしようと、交渉や支払期限を先延ばしにしてくることもあります。
ですが、弁護士が代行して交渉を行うことによって、早い段階で解決することができる可能性が高くなります。
(2)弁護士に依頼するデメリット
デメリットとしては、弁護士費用が必要なことです。
下記の弁護士費用が必要です。
①相談料
弁護士に相談をした時に必要な金銭です。
30分5000円(税抜が)相場です。
ですが、近頃は「相談料無料」で対応している事務所も増えてきています。
②着手金
弁護士が依頼を受けた時点で必要になる金銭で、返金はされません。
基本的に、各1社ごとに金銭が必要です。
1社につき約4万円が相場です。
着手金無料の事務所も増えています。
③基本報酬
基本報酬は、着手金とは異なり、業務終了後にかかる費用のことです。
基本的に着手金無料の事務所でも、基本報酬として1社ごとに金銭が必要です。
4万円が相場です。
基本的に、着手金と基本報酬は両方必要なわけではなく、どちらか片方のみ必要です。
④成功報酬
過払い金を獲得した後に、獲得した金額によって必要になる金銭です。
裁判なしの場合、獲得できた金額の約20%が相場です。
裁判で獲得した場合は、実際に獲得できた金額の約25%が相場です。
⑤減額報酬
過払い金を獲得した後でも、まだ借金が残っていた場合に、実際に減額できた金額に応じてかかる費用のことです。
減額報酬の相場は、実際に減額できた金額の約10%が相場です。
5.新生フィナンシャルへ過払い金請求をする流れ
(1)まずは、取引履歴を取得しよう
まずは、取引履歴を取得しましょう。
方法としては、取引履歴請求書を作成してFAXまたは郵便で新生フィナンシャルに送付することになります。
請求後、約2週間〜1ヶ月で取引履歴が郵送されてくると思います。
(2)引き直し計算をする
取引履歴が届いたら、次は過払い金の計算(引き直し計算)をすることになります。
引き直し計算をする場合は、
- 取引履歴
- Excelが使えるパソコン
- 過払い金計算ソフト
が必要です。
(3)新生フィナンシャルに過払い金を請求する
過払い金の計算を行って、過払い金が発生していたら発生した金額の支払いを新生フィナンシャルに対して請求します。
その際には、新生フィナンシャルに過払い金請求書を送付します。
送付方法は、FAXまたは郵便で行うことになります。
(4)新生フィナンシャルと電話等で交渉する
請求後は、新生フィナンシャルと電話等で和解交渉をすることになります。
新生フィナンシャル側は、過払い金の交渉の時に、実際の金額よりも低い金額で和解交渉をしてきます。
「3.新生フィナンシャルに過払い金請求をする場合の注意点」で前述したように、全体の借り入れの中で一度でも完済したことがある場合には、新生フィナンシャルは各取引が別契約であると主張してくることがよくあります。
ですが、請求する側として、取引は一連のものだと強く主張して、満額の返済をするようにと強気な対応を心掛けましょう。
もし、交渉の段階で取引の分断の主張を新生フィナンシャル側がしてきた場合は、早急に訴訟を提起するのが良いでしょう。
和解交渉の段階で、満足のいく結果が得られた場合は和解成立となり、過払い金が入金されます。
(5)交渉が決裂したら訴訟で回収
新生フィナンシャルとの任意の交渉で満足のいく結果が得られない場合には、過払い金返還請求訴訟を提起することになります。
訴訟は、「訴状と必要書類、所定の収入印紙、郵便切手」を裁判所に提出する必要があります。
裁判になった場合は「判決」をもらうことで解決します。
ですが、途中で和解する場合もあります。
(6)過払い金の入金
「判決」か「和解」で過払い金を獲得できれば、新生フィナンシャルから過払い金の入金があります。
もし、ご自身で過払い金請求される場合には、「自分でできる!弁護士に依頼せずに過払い金請求するための全手順」の記事を参考にしていただきたい。
まとめ
今回は新生フィナンシャルに過払い金請求をする場合について知っておきたい事柄についてご説明いたしました。
弊社記事が、新生フィナンシャルに過払い金請求をしようと考えている方のご参考になれば幸いです。