過払い金とは?過払い金にまつわる問題についてイチから教えます!

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テレビCMやネット広告、さらには電車のつり革広告など、過払い金に関する多くの広告が出ています。
これをお読みの方も一度は目にしているのではないでしょうか。

およそ10年ほど前から、本当に多くの方が過払い金請求をしています。
もしかしたら、「自分も過払い金が発生しているかもしれない」とお考えなのではないでしょうか。
とはいえ、「過払い金」とは具体的にどういったものなのか正確にご存知の方は多くはないと思います。

そこで今回は、過払い金について一からご説明いたします。
ご参考になれば幸いです。

1、過払い金とは?

過払い金とは、簡単に言うと、消費者金融やクレジット会社等の貸金業者から借金をしてその返済の際に、必要以上に返済していたその利息分のお金のことを言います。

過払い金が発生する仕組みについて詳しくは「3、過払い金が発生する仕組みは?」を参考にしていただきたい。

2、過払い金が発生している可能性のある人は?

過去に消費者金融等から借金をして、返しても返しても元本が減らない状態が続いていた場合には過払い金が発生している可能性があります。
具体的には、以下の1と2の条件を満たす方は過払い金が発生している可能性があります。

  1. 20%以上の利息を支払っていた場合
  2. 2010年より以前に5年~7年以上返済してきた場合

3、過払い金が発生する仕組みは?

では、なぜ過払い金が発生するのでしょうか。
その仕組みについては、以下の通りです。

(1)グレーゾーン金利が原因

過払い金が発生する原因は、金利に関して以下の通り利息制限法と出資法の二重の基準(いわゆる「グレーゾーン金利」)と呼ばれる金利帯が発生しているためです。
すなわち金利を規制する法律が2つあったことが要因になっていました。

本来であれば利息制限法に従った金利をつけなければならないのに、以下の通り利息制限法に関しては違反しても罰則がなかったため、多くの消費者金融は利息制限法が定める金利を超える金利を設定してお金を貸していました。
そのため、消費者金融の設定していた金利から利息制限法の金利を差し引いた分が払い過ぎ(いわゆる「過払い金」)となっています。

(2)金利を規制していた2つの法律とは?

①利息制限法

利息制限法の法定金利は、最大でも年20%以上にしてはならないと定められていました。
しかし、利息制限法は、刑事罰は定められていません。

②出資法

出資法の法定金利は、年29.2%以上にしてはならないと定められており(現在の上限は20%)、これに違反した場合には刑事罰が定められています。
そのため、貸金業者は基本的にこの出資法は遵守していました。

そこで、貸金業者は、利息制限法の法定金利以上出資法の法定金利以下での範囲内で高い金利を設定し、高金利による収益を上げていました。
この2つの法律で定められた法定金利の間の金利が「グレーゾーン金利」です。

(3)過払い金が発生する仕組みは?

過払い金の計算については、「4、過払い金の計算方法は?」で詳しくご説明いたしますが、過払い金の計算は利息制限法に従って計算するため、出資法の利率で支払っていた場合には余分に利息を支払っていたことになります。

例えば、100万円の借り入れに対し、出資法の当時の上限である年29.2%の金利で利息を支払い続けてきた場合、本来ならば利息制限法所定の年15%の金利の利息の支払いですむはずのところ、約14%分は余分に支払っていたことになります。

そして、余分に支払い続けてきた結果、借金の元本がもはや存在しないのに貸金業者にお金を支払い続けてきたことになり、この状態で貸金業者に支払ってきたお金を、「過払い金返還請求」として返還を求めることが可能になります。

特に実際に設定されていた金利が高ければ高いほど、支払っていた期間が長ければ長いほど、過払い金が発生していることになります。

4、過払い金の計算方法は?

では、実際に過払い金を計算する方法についてみていきましょう。

(1)取引履歴を取得

実際に過払い金を計算するには、まずは取引履歴を取得する必要があります。

方法としては、取引履歴請求書を作成してFAXまたは郵便で貸金業者に送付することになります。
そして、請求してからおおよそ2週間から1ヶ月程度で手元に取引履歴が届くでしょう。

(2)引き直し計算をする

取引履歴が手に入ったら引き直し計算をすることになります。
その際には、利息制限法の定めた法定利率に引き直して計算をするという作業が必要になります。

具体的には、過払い金計算ソフトに、いつ・いくらお金を借りて、いつ・いくらお金を返済したか、その際の利息制限法上の法定利率はいくらだったか、ということを1件ずつ入力していくことになります。
そうすれば、最終的に過払い金がいくら発生しているかということが計算できます。

なお、引き直し計算の詳しい方法については、「自分でできる!弁護士に依頼せずに過払い金請求するための全手順」をご参照ください。

5、過払い金請求は弁護士に依頼した方がいい?弁護士に依頼するメリットとデメリットは?

ここまでお読み頂き、「自分も過払い金請求できそうだ」と思われた方が迷うことの一つに、「過払い金請求を弁護士に依頼するか否か」ということがあるのではないでしょうか。
ここでは、依頼するかを判断するにご参考になるよう、過払い金請求を弁護士に依頼するメリットとデメリットをまとめていきます。

(1)メリット

過払い金請求を弁護士に依頼した場合には、以下のメリットがあります。

①時間と手間が省ける

弁護士に依頼した場合、弁護士が全ての作業を依頼者に代わって行ってくれるため、過払い金請求をするにあたっての時間と手間を省くことができます。

実際に過払い金を回収するには、様々な手続きが必要となることから、多大な時間と手間がかかることになります。
これは、仕事を抱えている方にとっては大きな負担です。

そのため、弁護士に依頼することで、全ての手続きを任せることができ、結果として時間と手間を省くことができます。

②家族に知られずにすむ

本人自らが貸金業者とやりとりする場合には、基本的に電話や書面によることになります。
もし、自ら対応する場合には、取引履歴等の書類は原則としてご自宅に郵送されてしまいます。
そのため、そのような書類が家族の目に触れた場合には、借金をしていた事実がバレてしまうことも少なくありません。

しかし、弁護士に依頼した場合には、全てにおいて弁護士が窓口になるため、基本的にご本人に直接連絡が来ることはありません。

そのため、弁護士に依頼した場合には、家族に知られずに済むのです。

③本人が請求するよりも高額の過払い金が期待できる

もちろん、過払い金返還請求は弁護士に依頼せず、ご自身で行うことができます。
しかし、その場合には、貸金業者は実際に発生している過払い金の額よりも低い金額を提示してくることがあります。

しかし、そのような場合でも、専門家である弁護士が代理人として交渉することによって、より高額の過払い金回収が期待できます。

④早期解決が望める

また、個人で過払い金請求すると貸金業者は早期解決が困難となるような交渉(引き伸ばし交渉)をしてくることがあります。

しかし、そのような場合でも、弁護士に依頼することで早期解決が可能になります。

(2)デメリット

過払い金請求を弁護士に依頼した場合には、デメリットとして以下で述べる弁護士費用がかかります。

具体的には以下の通りです。

①相談料

相談料とは、弁護士に相談する際にかかる費用のことです。

相談料は、1時間1万円(税抜)が相場です。
しかし、過払い金請求に関しては現在多くの法律事務所では無料で対応しています。

②着手金

着手金とは、事件着手時に発生する費用のことで、結果にかかわらず、返金がされません。

着手金として、業者1社ごとに費用がかかります。
相場としては、1社につき4万円ほどです。

なお、法律事務所によっては着手金をとらない事務所もあるようです。

③基本報酬

基本報酬は、着手金とは異なり、業務終了後にかかる費用のことです。

仮に着手金がかからない法律事務所でも、基本報酬として1社ごとに費用がかかります。
相場としては、着手金と同様に4万円ほどです。

なお、着手金と基本報酬は両方かかるわけではなく、いずれか一方のみがかかることになります。

④成功報酬

成功報酬とは、過払い金を回収した場合に実際に回収した金額に応じてかかる費用のことです。

成功報酬は、裁判をせずに回収した場合には、実際に獲得できた金額の20%ほどが相場です。

他方、裁判で回収した場合には、実際に獲得できた金額の25%ほどが相場です。

⑤減額報酬

減額報酬とは、引き直し計算をしてもまだ借金が残っていた場合に、実際に減額できた金額に応じてかかる費用のことです。

減額報酬の相場は、実際に減額できた金額の10%ほどです。

6、過払い金請求をする流れ

過払い金を請求する流れは以下の通りである。

  1. 取引履歴を取得する
  2. 引き直し計算をする
  3. 実際に貸金業者へ請求する
  4. 貸金業者と電話等で交渉する
  5. 交渉が決裂したら訴訟で回収する
  6. 過払い金が入金される

もし、ご自身で過払い金請求をしようとお考えの方は、「自分でできる!弁護士に依頼せずに過払い金請求するための全手順」の記事を参考にしていただきたい。

7、まとめ

今回は過払い金とは何かについてご説明いたしましたがいかがだったでしょうか。
今回の話が過払い金について知りたい方のご参考になれば幸いです。

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