再逮捕とは?勾留期間を過ぎても釈放されない場合の対処法

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「再逮捕」ってよく耳にしませんか?

ニュースを見れば、毎日のように殺人事件や詐欺事件などで犯人が逮捕されています。最近でも、元プロ野球選手が覚醒剤の所持で逮捕されてから、しばらくして今度は使用の疑いで「再逮捕」されたというニュースが流れました。

この「再逮捕」という言葉、皆さんも一度は耳にしたことがあると思いますが、再逮捕とはいったい何なのでしょうか。普通の「逮捕」とはどのように違うのでしょうか。

今回は、再逮捕にまつわる事柄について説明していきます。ぜひ最後までお読み頂き、再逮捕についてご理解頂ければ幸いです。

1、再逮捕とは?

再逮捕とは、既に逮捕・勾留されている者を一旦釈放してその直後に逮捕すること、または勾留しながら再度逮捕することを言います。

逮捕・勾留は最大で23日間と法律で定められています。しかし、この23日間では、捜査機関(特に検察官)が被疑者(マスコミ用語では、「容疑者」と言われていますが、意味は同じです。)を起訴(裁判にかけること)するに十分なだけの証拠や供述を得られないことがあります。そこで、被疑者を再逮捕して、再度身柄拘束した上で継続して捜査を行うことがあります。

2、再逮捕される場合とは?

では、再逮捕は具体的にどのような場合になされるのでしょうか。

再逮捕は、おおよそ以下の3つの場合になされることがあります。

(1)余罪がある場合

余罪(当初逮捕されている犯罪とは別の犯罪を行っている場合)がある場合には、再逮捕されることがあります。

例えば、詐欺罪で逮捕・勾留されていた場合に、実は別に殺人を犯していた場合などです。

ただし、捜査機関側も事件を大量に抱えているので可能な限りは捜査を早く終わらせたいと考えるので、一度の逮捕・勾留で捜査が済むのであればそのようにしようとするのが通常です。

(2)複雑な事件や特殊な事件の場合

複雑な事件や特殊な事件の場合には、まず捜査機関が確実に逮捕できると思う事件で逮捕・勾留して、その後複雑な事件や特殊な事件について再逮捕することがあります。

例えば、殺人事件があった場合に、まず死体遺棄罪で逮捕・勾留して、その後殺人罪で逮捕する場合です。殺人事件があるとよくこのような手続きがとられていることがニュースを見ていると分かると思います。

(3)被疑者が黙秘し続けている場合

被疑者に黙秘権があることはご存知だと思います。そして、被疑者が黙秘権を行使し続けた場合には、捜査機関側は被疑者を起訴するだけの証拠を集められないことがあります。このような場合に、捜査機関側は、別の容疑で被疑者を再逮捕することがあります。

もちろん、ありもしない事実をでっち上げた上で逮捕することは違法ですので、多くの場合は(1)で説明した余罪がある場合の再逮捕ということになるでしょう。

このようにして捜査機関側は、被疑者に再逮捕をちらつかせ自白獲得の手段とすることがあります。要するに、再逮捕が自白獲得の手段として用いられることがあるのです。

3、再逮捕が悪用されることがあるって本当?

(1)逮捕されてから勾留までの流れ

被疑者が逮捕された場合、48時間以内に事件が警察官から検察官に送られ、そこから24時間以内に検察官が被疑者を引き続き身体拘束するのか、それとも釈放するのかを決めることになります。

そして、検察官が被疑者を引き続き身体拘束すると決めた場合、検察官は裁判官に対して勾留請求をして、その勾留請求が認められれば被疑者は10日間引き続き留置場にいることになります。

さらに、検察官が勾留延長の請求をして、これが認められれば、さらに10日間留置場にいることになります。

つまり、逮捕された場合には、逮捕・勾留により、最大で23日間も留置場にいることになるのです。

(2)再逮捕が捜査機関側のテクニックとして使われる?

再逮捕がなされる場合については、「2、再逮捕される場合とは?」で説明した通りです。

しかし、捜査機関側は、時として被疑者の精神状態にダメージを与えようとしているかのように、再逮捕を操作戦術として使うことがあります。とりわけ、逮捕・勾留中に被疑者が黙秘している場合や一貫して容疑を否認している場合にあるとされています。

被疑者が否認・黙秘したことから、起訴するに足りる十分な証拠を捜査機関側が得られない場合、仕方がないので、勾留期間満了によって被疑者を一度釈放します。しかし、留置場の出入り口に警察官が逮捕状を持って待ち構えていて、一度釈放された被疑者に逮捕状を示して再度逮捕したケースもあるようです。

被疑者の心理としては、23日間(多くの場合)も身柄拘束されてやっと自由になれると思っていた矢先に、再度逮捕されてしまうのです。しかも、釈放されるときには、検察官が「釈放指示書」というものを読み上げているのです。そうした中で、再度逮捕・勾留されてしまった場合、被疑者の精神的なダメージは計り知れません。そして、精神的なダメージを負ってしまった場合、その後の取調べでは、自暴自棄になって捜査機関側の言いなりになって罪を認めてしまうこともあるようです。

このようにして捜査機関側は、捜査を十分に、しかも適法に行おうして再逮捕をいわば捜査テクニックとして使用する可能性もあります。

4、再逮捕を回避する方法はある?

以上からお分かり頂けたと思いますが、再逮捕は時として操作戦術として使われることがあります。

しかし、被疑者は法律知識はもちろんのこと、再逮捕が捜査機関側の操作戦術として使われていることは知らないことが通常です。そのため、否認や黙秘によって、いわば時間稼ぎをすることで釈放されると安易に考えてしまうことが少なくありません。安易に否認や黙秘をすることで再逮捕され、かえって身柄拘束の期間が長くなってしまいます。

再逮捕を回避し、身柄拘束期間を短くするためにも、弁護士に相談・依頼することをお勧めします。弁護士に依頼すれば、逮捕後の取調べなどをどのような方向で進めていけば良いかのアドバイスを受けることができます。

もしご興味があれば、刑事事件を得意とする弁護士の探し方について説明した「刑事事件に強い弁護士の探し方と見分け方のポイント」をご覧下さい。

5、再逮捕と保釈の関係

例えば、A事件で保釈され、その後B事件で再逮捕された場合、A事件での保釈はどのようになるのでしょうか。

結論から言いますと、A事件での保釈は事実上無意味になります。つまり、B事件で再逮捕されてしまったわけですから、今度はB事件について逮捕・勾留による身柄拘束が続くことになります。

そのため、再度保釈が認められるとしたら、今度はB事件について保釈される必要があるのです。

再逮捕に関するまとめ

今回は再逮捕について説明してきましたがいかがだったでしょうか。今回の説明からもお分かり頂けたと思いますが、再逮捕は時として捜査機関側の操作戦術として使われることがあります。そのため、再逮捕を回避するためにも、いち早く弁護士に相談して頂ければと思います。

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