過払い金請求をした場合のデメリットと自分で請求する方法

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数年前から、インターネットやテレビCM、さらには電車のつり革広告などで、過払い金に関する多くの広告が出ています。
これをお読みの方も何度も目にしているのではないでしょうか。

過去、貸金業者から長い期間借り入れをしてきた方には、「自分には過払い金が発生している」という認識があるでしょう。
ただ、気になるのが過払い金請求することはデメリットになるのではないでしょうか。

今回は、過払い金請求するデメリットとデメリットを回避する方法についてご説明させていただきます。
ご参考になれば幸いです。

1、過払い金請求をした場合のデメリットは?

過払い金請求すると、請求する者にどのようなデメリットがあるのでしょうか。

(1)過払い金請求した相手方の貸金業者からお金が借りれない可能性

デメリットとしては、請求した貸金業者から二度と借り入れができない可能性があるということが挙げられます。

確かに、借り入れができないという点ではデメリットのようにも思えるが、貸金業者から借り入れができないというのはデメリットではなく、むしろメリットとも言えるかもしれません。

(2)過払い金請求するとブラックリストに載る?

なお、過払い金を請求した場合にブラックリストに載ると勘違いされている方が多いようであるが、完済後の過払い金請求はブラックリストに載ることはありません。

また、借金返済中(完済前)でも、引き直し計算の結果、返済中の借金がなくなった場合に過払い金請求をしてもブラックリストに載ることはありません。

もっとも、過払い金があると思って過払い金計算したが実は過払い金が発生していなかった場合にはブラックリストに載ってしまう可能性があるので注意して欲しいです。

なお、よく言われる「ブラックリストに載る」とは「信用情報機関に個人情報が載ること」を意味し、ブラックリストに載ってしまうと一定期間貸金業者からお金が借りれなくなります。

2、過払い金請求を弁護士に依頼した場合のメリットとデメリットは?

過払い金請求することを弁護士に依頼しようかと考えている方もいらっしゃるでしょう。
依頼するか否かはそのメリットとデメリットを知った上で決めましょう。
ここでは過払い金請求を弁護士に依頼するメリットとデメリットを説明していきます。

(1)弁護士に依頼するメリット

①時間と手間が省ける

弁護士に依頼した場合、弁護士が全ての作業を依頼者に代わって行ってくれるため、過払い金請求をするにあたっての時間と手間を省くことができます。

後ほど「4、自分で過払い金請求する手順」で説明するが、実際に過払い金を回収する作業には、多大な時間と手間がかかることになります。
これは、仕事を抱えている方にとっては大きな負担です。

そのため、弁護士に依頼することで、全ての手続きを任せることができ、結果として時間と手間を省くことができます。

②家族に知られずにすむ

本人自らが貸金業者とやりとりする場合には、基本的に電話や書面によることになります。
もし、自ら対応する場合には、取引履歴等の書類は原則としてご自宅に郵送されてしまいます。
そのため、そのような書類が家族の目に触れた場合には、借金をしていた事実がバレてしまうことも少なくなりません。

しかし、弁護士に依頼した場合には、全てにおいて弁護士が窓口になるため、基本的にご本人に直接連絡が来ることはありません。

そのため、弁護士に依頼した場合には、家族に知られずに済むのです。

③本人が請求するよりも高額の過払い金が期待できる

もちろん、過払い金返還請求は弁護士に依頼せず、ご自身で行うことはできます。
しかし、その場合には、貸金業者は低い金額を提示してくることがあります。

しかし、そのような場合でも、専門家である弁護士が代理人として交渉することによって、より有利に解決(より高額の過払い金を獲得できる)できる可能性があります。

④早期解決が見込める

また、交渉や支払期限を先延ばしにしてくることもあります。
そのような場合でも、専門家である弁護士が代理人として交渉することによって、早期解決が見込めます。

(2)弁護士に依頼するデメリット

一方、弁護士に過払い金請求を依頼した場合の最大のデメリットは、弁護士費用がかかることです。

具体的には、以下のような弁護士費用がかかることになる。

①相談料

相談料は、1時間1万円(税抜)が相場です。
しかし、過払い金請求に関しては現在多くの法律事務所では無料で対応しています。

②着手金

着手金として、業者1社ごとに費用がかかります。
相場としては、1社につき4万円ほどです。

なお、法律事務所によっては着手金をとらない事務所もあるようです。

③基本報酬

仮に着手金がかからない法律事務所でも、基本報酬として1社ごとに費用がかかります。
相場としては、着手金と同様に4万円ほどです。

なお、着手金と基本報酬は両方かかるわけではなく、いずれか一方のみがかかることになります。

④成功報酬

成功報酬とは、過払い金を回収した場合に実際に回収した金額に応じてかかる費用のことです。

成功報酬は、裁判をせずに回収した場合には、実際に獲得できた金額の20%ほどが相場です。
他方、裁判で回収した場合には、実際に獲得できた金額の25%ほどが相場です。

⑤減額報酬

減額報酬とは、引き直し計算をしてもまだ借金が残っていた場合に、実際に減額できた金額に応じてかかる費用のことです。

減額報酬の相場は、実際に減額できた金額の10%ほどです。

3、過払い金請求を自分でやる場合のメリットとデメリットは?

以上では弁護士に依頼した場合のメリットとデメリットについて書いていきました。
次は、これに対して自分で過払い金請求するメリットとデメリットについて記載させていただきます。

(1)メリット

弁護士などの専門家に依頼せずに過払い金請求を自分でやる場合の最大のメリットは、弁護士などに依頼した場合にかかる弁護士費用がかからないことです。

弁護士に依頼した場合にどのくらいの弁護士費用がかかるかについては、前述の「2、過払い金請求を弁護士に依頼した場合のメリットとデメリットは?」をご参照頂きたいです。

(2)デメリット

自分で過払い金請求をする場合のデメリットは、基本的には前述した弁護士に依頼した場合のメリットと同様な内容になります。

①時間と手間がかかる

本人自らが過払い金請求をしようとした場合、実際に過払い金を回収するまでには様々な手続きが必要になります。

詳しくは「4、自分で過払い金請求する手順」で説明するが、実際に過払い金を回収する作業には、多大な時間と手間がかかることになります。
これは、仕事を抱えている方にとっては大きな負担です。

②家族に借金していたことがバレる可能性がある

本人自らが貸金業者とやりとりする場合には、基本的に電話や書面によることになり、取引履歴等の書類は原則としてご自宅に郵送されてしまいます。
そのため、そのような書類が家族の目に触れた場合には、借金をしていた事実がバレてしまうことも少なくありません。

③低額の和解金額が提示されたり、支払い期限を先延ばしにされたりする

貸金業者の過払い金の担当者は交渉のプロであることから、個人で請求してきた者に対しては強気に出てくることが少なくありません。

具体的には、引き直し計算の額よりも低い金額を提示してくることがあります。
また、交渉や支払い期限を先延ばしにしてくることもあります。

4、自分で過払い金請求する手順

過払い金請求は弁護士に依頼せずに、ご自身で行うことができます。
具体的には、以下の手順で請求することになります。

  1. まずは、取引履歴を取得しよう
  2. 引き直し計算をする
  3. 実際に貸金業者へ請求する
  4. 貸金業者と電話等で交渉する
  5. 交渉が決裂したら訴訟で回収

自分で過払い金請求する方法について詳しくは「自分でできる!弁護士に依頼せずに過払い金請求するための全手順」の記事を参考にして欲しいです。

5、過払い金はいつまで請求できる?過払い金の時効について

(1)過払い金はいつまでに請求する必要がある?

過払い金が発生しているからといって、いつまでも請求しないでいるとその過払い金は時効によって消滅することになります。

では、過払い金はいつまでに請求する必要があるのでしょうか。

結論から言うと、過払い金は10年経つと時効によって消滅して請求できなくなります。
そのため、過払い金がある場合には、早急に請求した方が良いでしょう。

なお、過払い金が10年で消滅するとはいうものの、いつから10年で無くなるのかは取引態様によって異なります。
詳しくは、(2)をお読み頂きたいです。

(2)過払い金の消滅時効はいつからカウントされる?

過払い金の消滅時効がいつからカウントされるかは、下記の2つの場合によって異なります。

①取引が分断していない場合

取引が分断していない場合、すなわち最初に借り入れをしてから途中で一度も完済することなく継続して返し続けてきた場合には、最後に返した日(完済日)から10年間は過払い金を請求することができます。

例えば、平成18年12月31日が完済日であれば、平成28年12月31日までは過払い金の請求が可能です。

②取引が分断している場合

この場合には、以下の2つの考え方のいずれを採るかで結論が異なります。

  • 取引①と取引②を一連一体の取引と考える
  • 取引①と取引②を個別の取引と考える

どちらの考え方を採用するかについて裁判所は、

  • 各取引の内容、条件、経緯
  • 前後の取引の間隔の長さ

等を考慮してケースバイケースで判断しています。

そのため、各取引の内容や条件が同一だったり、両取引の間隔が短ければ(基本的に1年くらいだとされている)、一連一体の取引と判断される可能性が高くなります。

過払い金返還請求の時効について詳しくは「過払い金がなくなる?過払い金返還請求の時効と時効を止める方法」をご参照下さい。

6、まとめ

今回は過払い金請求した場合のデメリットと自分で請求する方法について説明してきたがいかがだったでしょうか。
ぜひ今回の話が、自分で過払い金請求しようと考えている方のご参考になれば幸いです。

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