事件別!良い弁護士の選び方について教えます

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司法制度改革によって、近年弁護士が増加しています。

しかし、弁護士と依頼者の間にも、合う合わないはある。そのような中で、もし事件を弁護士に依頼するのであれば、相性が合って信頼できる弁護士に依頼したいと考えるのが当然だろう。

そこで今回は、弁護士に事件を依頼する際にどのような点に気をつけて弁護士を選んだら良いのかについて説明したい。トラブルが無いのが一番であるが、万が一弁護士に依頼する必要が生じるかもしれないのでぜひ最後までお読み頂き、参考にして頂ければ幸いだ。

目次

1、信頼できる弁護士に依頼することの重要性

2、良い弁護士を見分ける基本的なポイントは?

3、事件別!良い弁護士の選び方のポイント

1、信頼できる弁護士に依頼することの重要性

弁護士は、基本的には司法試験という最難関の国家試験に受かった限られた者のみしかなることはできない。

では、一つの同じ国家試験に受かっているのだから、どの弁護士に事件を依頼しても同じなのだろうか。答えはノーである。

最近では、依頼者のお金を横領した弁護士が懲戒を受けたり、逮捕されたりする事件が起きている。また、刑事事件にはならなくても、例えば、依頼した事件を全く進めていないだとか、中途半端な解決をしたりする弁護士もいたりする。

そのため、事件を弁護士に依頼する際には、信頼できる弁護士に依頼することが重要である。

とは言っても、数多く弁護士がいる中で、どのようにして信頼できる弁護士を選べばいいか分からないという方もいらっしゃるだろう。以下では、この点について説明していきたい。

2、良い弁護士を見分ける基本的なポイントは?

では、良い弁護士を見分けるポイントはどこにあるのだろうか。

(1)説明が分かりやすい

実際に弁護士に相談する際には、その弁護士の説明が分かりやすいかどうかをチェックしたい。専門用語をそのまま羅列して法律の素人である一般の人を煙に巻くような弁護士では、信頼関係などは築けないし、丁寧な仕事をしてくれるのか、不安がある。

(2)質問への答え方

相談時は、質問への回答もきちんと見るようにしたい。依頼しようとする事件について弁護士が質問に素早く、そして的確に答えられるのであれば、依頼しようとする事件についての知識や経験の裏付けになるからである。やはり、高い弁護士費用を出してまで事件を依頼するのであるから、今後の信頼関係の構築の第一歩として、質問に対してきちんと回答してくれるかという点は重要である。

(3)不利な点をきちんと指摘してくれる

事件を依頼しようとした場合、依頼者にとって必ずしも有利なことばかりではなく、当然不利なこともあるはずである。そんな時に、弁護士がきちんと依頼者にとって不利な点があることをきちんと指摘してくれるかどうかは重要である。

依頼者は通常、弁護士を味方につけてサポートをお願いしたいと考えているのにもかかわらず、弁護士が不利な点を強調して指摘すればするほど、「この弁護士には依頼したくない」と思ってしまうだろう。事件を受任して弁護士報酬を稼ぎたいと思っている弁護士であれば、依頼者にとって不利な点は指摘せず、有利な点を強調したくなることが多い。

しかし、依頼しようとする事件が必ずしも依頼者にとって有利であるとは限らないのも事実である。

そこで、弁護士が依頼者に対して、有利な点はもちろんのこと、不利な点までもきちんと指摘してくれる弁護士は信頼できる良い弁護士と言えるだろう。

(4)分からないことを分からないと言える

いくら弁護士といえども当然分からないことはある。依頼者としては、質問に対して「分かりません。」と言われた場合には、この弁護士は知識がないダメな弁護士なのではないかと不安を抱く人もいるかもしれない。

しかし、相談時点で分からない事柄でも、弁護士がきちんと調べれば大抵のことは解決できる。丁寧な弁護士であれば、質問事項について後で回答してくれることも多い。

むしろ、分からないことに対して、分かっているかのように装って、後で取り返しがつかなくなってしまった場合の方が厄介である。

そのため、分からないことをきちんと分からないと言える弁護士も信頼できる弁護士の一要素と言えるだろう。

(5)服装や仕草

服装や仕草という点を挙げると、弁護士を見かけで選ぶのかという疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれない。もちろん、弁護士に対して何か特別な印象を求める必要はない。しかし、弁護士業もサービス業である以上、一般的なサービス業で求められている程度の服装や仕草などは身に着けておくべきである。

例えば、民事事件を依頼した場合には、弁護士は依頼者の代理人となって相手方と交渉をすることになる。そのような時に、例えば、よれよれのスーツを着ていたり、ボロボロの靴を履いていたりしたら、相手方はどのように受け止めるだろうか。やはり、印象が悪いだろうし、その弁護士が依頼者の代理人である以上、依頼者の印象も悪くなりかねない。

別に高級ブランドのスーツや靴を身に付けている必要はないが、服装や仕草から見て、スーツの着こなしや立ち振る舞いに一定の清潔感があったり、言葉遣いが丁寧であったりする点は、良い弁護士を選ぶための一つの基準になるだろう。

3、事件別!良い弁護士の選び方のポイント

ここでは、依頼する事件別に良い弁護士の選び方について説明したい。

(1)離婚事件

離婚事件を依頼する場合には、以下の点を特に参考にして弁護士を選ぶと良いだろう。

①知識

まず、離婚問題に関する知識をしっかりと持っていることが重要である。離婚は単に男女関係の清算というだけでは片づけられない様々な問題がある。具体的には、財産分与、慰謝料や年金分割、さらには子供がいる場合には親権や養育費の点も問題となる。

実際の離婚は、これらの様々な問題が絡み合っていることから、これら一つ一つに精通していなければ全体を適切に処理することができない。そのため、離婚問題に関する知識が多い弁護士が望ましい。

そして、知識が多いかどうかは、実際に法律相談をする際の質問に対する回答をきちんと見るようにしたい。弁護士が素早く、そして的確に答えられるのであれば、知識が多い弁護士といえるだろう。その他にも、弁護士が離婚に関する書籍を出しているようであれば、その弁護士は知識が多いといえるはずである。なぜならば、離婚に関する書籍を執筆できるのは、一定以上の知識がないと難しいためである。さらには、ホームページの内容が他のものと比べて詳しい場合には、やはり知識が多いといえるだろう。

②経験・実績

また、離婚事件の経験数の多さも重要である。経験数が多ければ、事件の内容に応じて、交渉から始めるべきか、それともすぐに調停に移行すべきかなど適切な手続き選択が可能になり、時間を節約することができる。

その際の処理の見立て、事件の進行の方法、依頼者にとって不利になる点とその対策等については、単に法律的な知識があればいいというわけではない。実際に多くの事件を処理し経験をしないと分からないため、事件処理の件数はそれだけ強みになるといえる。

経験・実績が豊富といえるかどうかは、もしホームページに離婚問題の処理に関する実績が掲載されているようであれば、そちらを参考にしたい。その他にも、経験は弁護士のキャリアと密接に関連しているので、弁護士の経験年数も参考になるだろう。

(2)交通事故事件

交通事故事件を依頼する場合には、以下の点を特に参考にして弁護士を選ぶと良いだろう。

①経験・実績

弁護士にもそれぞれに得意分野があり、そこでの経験・実績は大きなポイントになる。特に交通事故は、医学的な所見について通じている必要があるなど、専門性が高い分野である。

最近では専門分野の実績をホームページに掲載している法律事務所も多い。交通事故を全面に押し出していれば、その事務所は経験や実績を伴っている可能性が高い。一方で、単に取扱い案件としているだけであれば、それ程交通事故を扱っていない可能性がある。

これら経験・実績がどのくらいあるかは、まずはホームページを確認してみるようにしたい。

②交渉力

交通事故は、交渉の相手方が大企業(保険会社)であったりする場合には、その大企業が依頼した弁護士が交渉相手になる。

依頼するならば、安易に妥協しない、交渉力を持った弁護士が良い。そのため、相談時にはその弁護士が頼れる雰囲気かどうかを確認したい

(3)刑事事件

刑事事件を依頼する場合には、以下の点を特に参考にして弁護士(法律事務所)を選ぶと良いだろう。

①不起訴率が高いか、不起訴件数が多いか

前科をつけないためには、不起訴を獲得することが重要になる。そのため、不起訴率が高いか、不起訴件数が多い法律事務所は刑事事件に強いといえるだろう。

ホームページなどに不起訴率を掲載している事務所はあまり多くはないが、不起訴件数を掲載している事務所はある。不起訴率が高いか、不起訴件数が相対的に多い法律事務所を選ぶと良いだろう。

②ヤメ検(元検察官)の弁護士がいる

検察官は被疑者を取り調べて起訴するか否かを決める人のことである。ヤメ検(元検察官)弁護士は起訴するまでの過程を熟知しているので、起訴を回避するための方法についても詳しいといえる。そのため、ヤメ検がいる法律事務所は刑事事件に強いといえるだろう。

③刑事事件の解決実績が多い

刑事事件の解決実績が多いということは、それだけ刑事事件に強い法律事務所であるという可能性が高いといえる。そのため、ホームページなどで解決実績数などを実際に見て、その数が相対的に多い法律事務所を選ぶと良いだろう。

④刑事事件の相談実績が多い

刑事事件の相談実績が多いことがそのまま刑事事件に強い法律事務所とはならないものの、多く相談を受けているということは、それだけ経験や実績も多いのだろうと推測される。そのため、刑事事件の相談実績が多い法律事務所は刑事事件に強いといえるはずである。ぜひとも、ホームページなどで相談実績数などを見て、その数が相対的に多い法律事務所を選ぶと良いだろう。

⑤弁護士数が多い

刑事事件においてはスピードが重要である。弁護士数が多ければスピード対応してくれる可能性が高いといえる。ホームページなどで弁護士数などをみて、弁護士数が相対的に多い(10名以上いれば多いといえる)法律事務所を選ぶと良いだろう。

⑥土日休日対応

繰り返しになるが、刑事事件はスピードが重要である。金曜日の夜や土曜日に対応されても実際の対応は月曜日というのでは、釈放や不起訴を獲得できる可能性が下がってしまうことがある。そのため、土日休日対応の法律事務所を選ぶと良いだろう。

(4)相続事件

相続事件を依頼する場合には、以下の点を特に参考にして弁護士を選ぶと良いだろう。

①経験・実績

やはり、弁護士に依頼する際に気にしたいのが、経験・実績である。

最近では受任件数や解決実績をホームページに掲載している法律事務所も多いので、相続事件の経験・実績がどのくらいあるかを、まずはホームページで確認してみると良いだろう。

②弁護士費用

相続問題は、実は弁護士業務の初歩の初歩である。そのため、非常に特殊な事件を除いては、基本的にはどの弁護士に依頼しても希望する結果を実現できることが多い。例えば、ある弁護士に依頼したら相続放棄ができるのに、ある弁護士に依頼した場合には相続放棄ができないといったことはない。

そのため、より安い費用で依頼者が希望する結果を実現するための一つの目安として、弁護士費用に着目して選ぶのも良いだろう。

(5)過払い金請求事件

過払い金請求事件を依頼する場合には、以下の点を特に参考にして弁護士を選ぶと良いだろう。

①経験・実績

弁護士にもそれぞれに得意分野があり、そこでの経験・実績は大きなポイントになる。

最近では専門分野の実績をホームページに掲載している法律事務所も多い。過払い金請求を全面に押し出していれば、その事務所は経験や実績を伴っている可能性が高い。他方で、単に取扱い案件としているだけであれば、それ程過払い金請求を扱っていない可能性がある。

これら経験・実績がどのくらいあるかは、まずはホームページを確認してみるようにしたい。

②知識

過払い金請求について豊富な知識を有していることは重要である。

もちろん弁護士の多くは、過払い金返還請求についての一般的な知識はある。しかし、過払い金返還請求の訴訟では、取引態様や貸金業者によって様々な争点が主張されることが少なくない。そのため、過払い金請求について一般的な知識では対応しきれない場合が生じ、場合によっては貸金業者の言いなりに和解することになりかねない。これでは、実際に発生していた過払い金を全額回収できなくなり、依頼者に非常に不利益だ。

そのため、相談の際にしっかりと借入れと返済の経過を聞き取り、場合によっては不利な点があることを指摘してくる弁護士は、十分な知識があると見て良いだろう。

③交渉力

弁護士の中には、悪意でなくても、依頼者の利益を考えず自分の抱えている事件を少しでも早く解決したいと考えて、過払い金の全額回収を目指さず、貸金業者の言いなりの金額で和解をしようとする弁護士もいる。

もちろん、任意での回収ができない場合には、裁判をして回収することになるため、裁判にかける時間と費用を考えて和解をする方が良い場合もある。しかし、依頼者の利益を考えずに安易に和解に応じる弁護士は過払い金請求に強い弁護士とは言えないだろう。過払い金請求に強い弁護士ならば、依頼者の利益を考えて、安易に貸金業者の言いなりにはならずに交渉をするはずだからである。

そのため、依頼するならば、安易に妥協しない、交渉力を持った弁護士が良いだろう。相談時にはその弁護士が頼れる雰囲気かどうかを確認したい。

(6)残業代請求事件

残業代請求事件を依頼する場合には、以下の点を特に参考にして弁護士を選ぶと良いだろう。

①経験・実績

弁護士にもそれぞれ得意分野があり、そこでの経験・実績は大きなポイントになる。最近では得意としている分野または力を入れている分野の実績をホームページに掲載している法律事務所も多いので、残業代請求の経験・実績がどのくらいあるのかを確認してみると良いだろう。

また、最近は相談無料の法律事務所も多いので、実際に問い合わせをしてみて、そこで経験や実績について聞いてみるのも良いだろう。

②知識

残業代を請求するにあたっては、法律や裁判例の知識だけではなく、通達の知識や労働審判や裁判になった場合にどのくらいの金額で最終的に解決しそうかといった見通しなど、多くの案件を扱ったことがなければ得られない経験に基づく知識も必要になる。

そのため、残業代請求事件を弁護士に依頼しようとした際には、弁護士にきちんとした知識が備わっているのかどうかを見極めると良いだろう。

③交渉力

残業代請求もお金を支払ってもらうよう促す行動なので、交渉力が重要となる。

そのため、依頼するならば、安易に妥協しない、交渉力を持った弁護士が良いだろう。相談時にはその弁護士が頼れる雰囲気かどうかを確認したい。

まとめ

今回は弁護士の選び方について説明してきたが、いかがだっただろうか。今回の話を参考にして、ご自身が最も信頼できる弁護士に事件を依頼して頂ければ幸いだ。

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